めざせ甲子園8校目は昭和薬科大学付属高校です。先輩たちの残した財産が後輩たちの思いを強めています。
私立昭和薬科大学付属高校。昨年度は東大医学部(理Ⅲ)を含む140人の国公立大学合格者を出した県内屈指の進学校。
野球部のエース赤嶺直哉(なおや)くんも志望校は医学部、野球部の3年生は10人中5人が医学部志望です。
グラウンド全面を利用できるのは週に3日だけ。限られた時間を有効に部員26人全員で準備を行います。進学のため部活を断念する生徒が多い中、ほとんどの3年生が残った野球部。こんな約束が彼らを支えました。
赤嶺直哉投手「中1からこのメンバーとは一緒なんで、最後まで(やろうと)」
“6年間野球を続けよう”
その思いはある大会を経て、さらに強さを増します。
去年の夏の県大会。昭和薬科は公式戦では9年ぶりの初戦を突破!2回戦でも延長までもつれ込む好ゲームを見せ。ベスト16進出にあと一歩まで迫りました。
赤嶺真哉捕手「本当に感動しました」
勝利の喜びを教えてくれた先輩たちは、その後の受験でも京大などの難関大に次々合格。去年の3年生は京大・北海道大・慶応など10人中7人が現役合格。
赤嶺直哉投手「(野球部に)慶応にいった先輩がいたんですけど、その人は中学からずっと練習も休まないで」「自分たちもがんばれば両立できるんじゃないかと思いました」
赤嶺真哉捕手「1個上の先輩たちが自分たちに野球部の伝統を教えてくれて、自分達も後輩たちに受け継がなければいけないなって思って」
大きな自信を与えてくれた先輩たち。そこから生まれた悔しさも野球を続ける原動力になりました。
稲福智大主将「初戦突破目標で達成できてよかったんですけど2回戦はサヨナラ負けでとってもくやしかったんで、それをばねに練習しました」
今年の昭和薬科は、エース赤嶺直哉と、1年生ながら去年夏のマウンドを経験した2年生佐久本一樹の投手力は去年と変わらぬ実力。
佐久本投手「(去年は)先輩たちに守備の面からいろいろと助けてもらったんで今度は自分が信頼されるようなプレーを心がけたいです」
守備の要はセカンドでキャプテンの稲福智弘。打順も4番で攻守でチームを引っ張ります。
稲福智大主将「お世話になった方々のためにも絶対1勝はしたいです」
去年股関節を故障しセカンドにまわった赤嶺くんは、マウンドでの勝利を誓います。
赤嶺直哉投手「今年はマウンドに立って1回戦突破だけではなく少しでも多くの試合をやれたらと思います」
「めざせ広辞苑、甲子園だろ!めざせ甲子園!!」