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久米島町の鳥島で行われているアメリカ軍の実弾射撃訓練について、北沢防衛大臣が同じ久米島町の硫黄鳥島に移転させる方針を説明したことについて、地元から猛反発の声が上がっています。
久米島町の平良朝幸町長は、政府からは何の打診もなく、何も聞いていないと話していて、突然降ってわいた「硫黄鳥島」への移設案に「まさに寝耳に水ということで、全く思いもよらなかった。当事者である我々が全く知らない中で、防衛局の中で検討されているというのを見て憤りを感じました。もう不愉快、正直な話」と憤りをあらわにしました。
一方、町議会は26日に急きょ臨時議会を開き、硫黄鳥島への訓練移転に反対する抗議決議を全会一致で可決しました。
山里昌輝議長は「(Q:きょうの議会では皆さん一致した意見だったんでしょうか?)そうです、勿論です。これは全会一致。(Q:政府から交渉など何らかの申し入れがあった場合はどうしますか?)いや、応じるつもりは毛頭ございません。議論することはありえない」と話しています。
硫黄鳥島は明治中期に火山が噴火し、当時700名近い島民を久米島が受け入れたという歴史的経緯もあり、久米島町内には硫黄鳥島を古里と慕う人も少なくありません。
町民のひとりは「島民にすれば自分の島ですので、そこが射爆場として利用されるのは島が壊されるということ。ものすごい反対が起こるとおもいます」と話しています。
町長と議長らは27日に抗議決議を携えて沖縄防衛局を訪れ、なぜ硫黄鳥島の名前が急に浮上してきたのか、これまでの経緯を質すことにしています。