※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

東日本大震災から11日で一ヶ月。被災地の厳しい状況は続いています。県内には被災地から800人以上の人が避難してきていますが、復興の見通しが立たない中、長期化する被災者の生活をどう支援するかが課題になっています。

午後2時46分、震災が発生した時刻になると、県庁では職員たちが1分間の黙とうをして犠牲者の冥福を祈りました。

県ではこれまで地震や津波で家を失った人や自宅に住めなくなった人たちを支援しようと、無償で提供する県営住宅70戸を用意し、11日までに22世帯87人を受け入れています。民間のホテルや市町村営住宅などを含めると県内に890人が被災地から避難しているということです。

しかし、これほど大規模な被災者の受け入れは県としても初めてで、日を追うごとに様々な課題が浮き彫りになっています。

我如古管理監は「県営住宅は元々、一般の民間住宅と同じように、家電類や家具を備えておりません。そういった状況の中で、緊急に受け入れたことがあって、そういった部分の作業が不十分だったかもしれません」と話しています。

公営住宅に入れたとしても、ほとんどの人が家電製品はもちろん、布団や着替えもない状態で生活をスタートさせなければならないのです。

防災危機管理課の川本英太郎課長は「被災されたばかりの方々については、宿だったり食事だったり、生活していく上で最低限必要な支援が必要だったと考えますが、避難生活が長期化するにあたっては医療、福祉の問題、お子様の教育の問題、資金の問題についても県として何ができるか、検討していきたいと考えます」と話しています。

県では今後、被災者を対象にアンケートを実施し、必要な支援を確認するほか、14日には県と民間団体が一緒にワーキングチームを立ち上げ、医療や福祉、教育など様々な分野での支援を検討することにしています。