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稲嶺市長「おはようございます。」小学校の生徒「おはようございます。」 

午前7時過ぎ、子どもたちの通学路に立つのは名護市の稲嶺市長。市長は毎日、こうして交通安全指導をした後、自転車で役所に向かいます。

「海にも陸にも新しい基地は造らせない」をキャッチフレーズに初当選したのは、ちょうど1年前。しかしそれからは、子どもたちに見せるような笑顔ばかりではいられない日々でした。

市長選では、支援してくれた民主党。ところが鳩山総理が「普天間基地の県外移設断念」を表明して辞任すると、名護市は、政府と対立することになったのです。

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稲嶺市長「結局、自公政権の時と変わらず、逆に悪くなったとさえ言われる状況が続いているわけです。」 

9月の市議会議員選挙では稲嶺市長を支持する与党議員が過半数を獲得。「基地建設はノー」だという民意が改めて示されました。

しかし政府との関係はというと。11月には、辺野古への基地建設を明記した日米合意の撤回を求める意見書を携え上京したものの、閣僚たちは1人も面談に応じず。12月には、防衛省が再編交付金16億円余りの凍結を発表。名護市に揺さぶりをかけたのです。

これを受けて野党は、予定されていた事業を今後どうするのか、市長を厳しく問いただしました。

市議「久辺小学校の体育館が、3年間無い状態で。早めに取り組むべき事業じゃないかという思いがしたわけです。」

稲嶺市長「今の状況はよくわかっていますので、できるだ早い時期に計上できるように、実施できるようにしたいと考えています。」

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名護市は予定していた12の事業のうち、必要性が低いと判断した1つは中止を決定。一方で、要望が強い公民館や道路整備などは、基地がらみの交付金ではなく、内閣府や文科省などの別の補助金を活用したり、自主財源をやりくりすることで予算を確保しました。

稲嶺市長「凍結されたところで、止められたことで、悲観ばかりしてはおりませんので、乗り越えるだけの工夫、努力をやらんといけない」

こうした中、市役所ではこんな取り組みも始まっています。

稲嶺市長「地域力こそまちづくりの原点だと」

その名も「ガチンコ市長塾」。市長と若手の職員が市政の課題などについて気軽に意見を言い合える場を作ろうと企画されました。職員同士が連携を深める場にもなっています。

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ガチンコ市長塾事務局・宮城さん「名護市とい言うと、基地問題というのは避けて通れないと思うんですが、僕らは住民の方を向いて仕事をしないといけないとうところが一番大きなところですので。」

塾生「普段テレビで見ることが多いですが、優しい雰囲気で。(名護市には)良い所がたくさんあるので、みんなに知ってもらえたら良いなと思っています。」

塾生「市として良い市だなとい思わせるように心がけて仕事をしていきたいと思っています。」

稲嶺市長は「職員たちと協力し、基地に依存しないまちづくりを実現する」と決意を固めています。

稲嶺市長「今年は 卯年にあやかり、ホップ、ステップ、ジャンプと飛躍の年にしたいと思っております。」

稲嶺市長「(事業やイベントに)色を付けたり、味を付けたり、どう出せるかが2年目だと思っているので。」

政府との対立、そして経済不況と多くの課題を抱える名護市。2年目の稲嶺市長の手腕に市民を始め、県民の注目が集まっています。

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