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2010知事選「選択」、きょうは経済です。経済の分野では、どの候補も経済振興に向け、明るい展望や夢のような政策を打ち出しますが、その枠組みやスタンスは、候補によって微妙な違いがあります。

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伊波候補「沖縄版ニューディール政策を打ち出しました」

今回の知事選で、伊波さんが経済政策の柱として掲げているのが「沖縄版ニューディール」。そもそもニューディール政策とは1930年代にアメリカの大統領フランクリン・ルズベルトが世界恐慌から脱するために行った一連の経済政策。

政府が介入しない自由主義的な経済政策から、政府がある程度関与する社会民主主義的な経済政策へと転換したもので、資本主義の経済政策に大きな影響を与えたとされています。

伊波候補「これは総合的な政策です。県民の福祉や県民の暮らしをよくしながら、公共工事を行っていく、産業を興していく、そのような政策であります」

伊波さんが特に強調するのは県内の農林水産業と製造業の立て直しです。

伊波候補「観光も大事です。情報産業なども大事です。これに加えて、農林水産業と製造業をリンクさせ、沖縄県各地でも、離島も含めて発展させたいと思っています。沖縄物産を売り出す仕組みをより強化していく。農業者の方が自助努力をすることを報われるようにしようと。途中で製造過程の中で付加価値を高めて移出、あるいは輸出しようと」

伊波さんはこのほか、建設業についても耐震化が遅れている病院や学校など既存の建物の建て直しで公共工事を増やすとしています。

伊波候補「沖縄で私たちが自ら仕事を作り出していく、そのことが雇用吸収力のある、職場になってきます。自らの足腰で自ら考えて発展させる企業を作っていくということは、これは大きな発展を生むと思います」

生活に密着した地場産業を立て直し、雇用と所得の向上を図っていこうというのが沖縄版ニューディールです。

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仲井真候補「農業、林業、畜産、水産、大事です。ITも、観光も、小売商業、建設業、製造業、みんな大事です」

文字通り「あらゆる産業」の振興を訴える仲井真さん。特にこの4年間の任期中に誕生した沖縄貨物ハブやIT企業の進出など新しい産業に対しては、実績を強調します。

仲井真候補「県内のものを拡大するという方向は、現実に一生懸命我々は取り組んでいるわけです。ですからじわじわと改善してきてるでしょう。また新規の産業の芽がいっぱいあります。健康業産業、介護、国際観光、ITもインターネットエクスチェンジにいたるまで、どんどん進化しているわけでして、そういうものに我々はお金もマンパワーも注いで、支援をしているわけです」

当初、失業率の「全国並み」を目指した仲井真県政。この4年間をみると、年間の平均失業率では、若干全国並みに近づきました。また、県内の労働力人口が増えるなか、仲井真さんは就業者の数が増えていることを強調します。

仲井真候補「就業者数なんです、ないしは仕事の数。仕事が増えているということは、ある意味で沖縄らしいある種の力が僕はついてきていると思う。そして本土と違う産業構造が、ある意味でいい方向で働いてきていると思っております」

仲井真さんは、芽生え始めたこれらの産業にさらに道筋をつけたいと、2期目にかけます。

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このほか、金城さんは沖縄へのディズニランドの建設など、企業の誘致を進め、県民所得の向上を訴えています。

依然として全国最悪の失業率改善と今後の沖縄経済の振興に向け、それぞれの候補者は独自のスタンスとプロセスを示しながら支持を訴えています。