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65年前、県内では食料物資などの配給だけで現金の流通はありませんでしたが、8月から10月末まで、久米島ではアメリカ軍政府が金券を発行していました。
貨幣史研究家・山内昌尚さん「アメリカ軍政府が人々を基地で働かせた。働くならば労働の当然の代償として賃金を払わなければならないと考えたと思うんです」
賃金として使用され、基地内の食料や衣服など物資が購入できた久米島金券。しかし10月末、軍の撤退と共に回収され戦後初の紙幣は2ヶ月も経たずに利用できなりました。
沖縄全域で流通したB円など、その後5回も繰り返された通貨交換。貨幣の歴史を研究している山内さんには伝えたい思いがあります。
山内さん「貨幣の交換にしても、世界で見ても例がない。(こんなに交換していることが?)そうです。その都度、県民は苦しめられてきた。交換のときに何らかのマイナスは出たんです」
度重なる交換の際の手数料の発生や通貨の大量流通による急激なインフレ進行など、軍政府によって翻弄された沖縄の歴史、これらの貨幣はそれを伝えてくれると山内さんは語ります。