今月28日に投開票が行われる県知事選をまえに1日、那覇市内で立候補予定者のうち、2人を招いての公開討論会がひらかれました。
会に出席したのは現職の仲井真知事と前の宜野湾市長、伊波洋一さんです。ふたりは各テーマごとにそれぞれ意見を述べ合いました。
産業振興について聞かれた仲井真知事は「これから先は文化・芸能、スポーツも産業につながる可能性があります。そして全日空がやっている国際貨物の(沖縄での)仕分け作業。これももっと大きくなります」と答え、これに対し伊波さんは「沖縄が歴史的に琉球の時代から培ってきたウコンや様々なものに対して、沖縄ブランドという新しい価値がついている。全国に対してはそういうものを積極的に売り出すそうな仕組みをつくっていきたい」と答えました。
討論会では2人が直接質問をぶつけあう時間も設けられました。
伊波さんが「普天間基地の県内移設を容認し、推進してきたのではなかったのか?」と問いかけると仲井真知事は「私は鳩山政権が(移設先を)辺野古に戻すという点については、はっきり遺憾である。極めて厳しいとずっと言い続けておりますし、私は鳩山政権ができた当時から、もし県外に持っていくとおっしゃるなら、諸手をあげて賛成だとずっと県議会で答弁してきた通りです」と答えていました。
一方、仲井真知事は伊波さんが普天間基地の閉鎖・返還だけを声高に主張することは、逆に基地の固定化につながるのではないかと疑問を投げかけました。伊波さんは「1万600人の沖縄の海兵隊はグアムに行く流れがグアム移転協定も含めて出来ている。お金もすでに7000億円を日本政府が出すことも明らかになっている。県外へ移すという流れを新たにつくる必要はないと思っている」と答えました。
会場を訪れた人達は2人の主張に耳を傾け、間近に迫った知事選での投票の判断材料にしていました。