続いては、その宮里美香プロに刺激を与え、優勝への起爆剤ともなった興南高校の後輩達の活躍です。春のセンバツ甲子園へつながる、九州大会出場をかけ県高校野球秋季大会準決勝がきのう行われ、来年夏のヒーローの予感を感じさせるベスト4が激突しました。
県高校野球、秋季大会準決勝第1試合は3年連続18度目のベスト4進出の興南に、学校史上初のベスト4入りを果たした首里東が挑みました！興南の春夏甲子園連覇に刺激を受け、練習に励みやれば必ず結果が出ると自信をつかんだ首里東は初回、チームを引っ張るキャプテン糸数が先制打で出塁するとすかさず送ってチャンスを広げます。
続く3番キャッチャー仲村のあたりはセカンド後方へ！抜ければ、首里東の先制点となる場面でしたが、これを興南の新二塁手、新城拓（ひらく）がファインプレー！新チームになっても変わらない王者の守りで首里東のチャンスをつぶします！
一方投げては、先発新垣盛人が興南打線を相手に3回までヒット2本に抑える好投。自らのけん制も光り、興南と五分の戦いを演じます。しかし、王者興南の反撃はここからでした。
引退した島袋洋奨ら先輩がスタンドで見守る中、4回、夏の甲子園でもレギュラーで大活躍した新チームの柱、3番、大城滉二がレフト前へのヒットで出塁するなど、興南がノーアウト満塁のチャンスを作ります。
ここで、5番譜久山はレフトの前に落ちる2点タイムリーで先制均衡を破ると、畳み掛ける興南野球は、続く6番、キャプテン外間正伍！（打たせる）4点目を奪い、この後さらに1点を追加し、この回、一気に5点を入れるビッグイニングで試合の主導権を握ります。
投げては先発1年生の高良一輝が5イニングを投げ、続く6回からは、同じく1年、興南の新トルネード高良尚武へつなぎます。
“左右の高良”は首里東打線をヒット2本に抑えるなど九州での活躍に期待させるピッチングを披露し7回コールド7対0で首里東を下し九州切符を手にしました。
外間正伍主将「春夏春の（甲子園）連覇を意識しないと言ったら嘘になるんですけど、自分達の野球をやっていけばしっかり九州も勝てると思うので大事にきょうからまた練習していきたいです」
大城滉二遊撃手「先輩達と全然力の差が違うと思うんですけど、その力の差を自覚している分、みんな考えて動いているし」大城滉二遊撃手「次の決勝、そして九州大会も頑張っていきたいと思います」
我喜屋優監督「去年と比べたら全然差はないし、むしろ島袋という良いピッチャーはいたけれども、（新チームは）3人のピッチャーをやりくりすれば、打撃のチームを元に仕上がっていく自信はあるし、楽しみ」
続く第2試合は2年前のセンバツの覇者沖縄尚学が3年ぶりに準決勝へ進出、勝てば28年ぶりの決勝進出となる宮古と対戦しました。
ここまで一人、沖尚のマウンドを守ったのは背番号10番の名城摩男。名城は得意のカーブを使った緩急のあるピッチングで宮古打線を翻弄5回まで3塁を踏ませない好投を見せます。
攻めては2点をリードして迎えた4回、ランナーを2塁に置いて、三振、2アウトとなるはずのバッターが振り逃げすると、宮古のキャッチャーのミスを誘い3点目、さらにこの回1点を奪い、流れが沖尚へと傾きました。
8回には、疲れの見えた名城に変わり、ケガためここまで投げられなかったエースの与座健人が、秋の大会これが初登板となるマウンドへ上ると、一人目の打者に144キロのストレートを投げ込み、会場をうならせます。しかし、宮古もその与座からあたっている1番下地直人が意地のタイムリーを放ち、2点を奪います。
与座健人投手「今までずっと投げられなくてチームに迷惑かけていたので、ここまで来てもらって感謝の気持ちでした」
それでも、その後しっかりと後続を抑えた与座。沖尚はエース復活と、名城の成長で、ようやくここで左右のエースの駒が揃い、ベストな形で九州へ挑むことになります。
与座健人投手「九州で勝って甲子園で全国制覇っていうのが自分なんかの目標なんですけど一つ一つ上を見すぎずに一戦必勝で頑張っていけたらおのずと結果はついてくると思います」
比嘉公也監督「九州大会の前にまず決勝戦なのでその決勝戦を良い戦いをしてそれから九州に少しでも良い弾みをつけられたらなと思いますね」
興南と沖尚の私学同士が秋の決勝で対決するの初、もちろん、九州大会へ私学が２校出場するのも初めてのことです。興南にとっては、3季連続の甲子園、そして連覇への期待がかかりますし、沖尚も3年ぶりの春出場への夢がかかりますがまずはその前に、明日午後1時、両チームが激突します！