九州大会への出場権と、その先に夢見る来年春のセンバツ甲子園を目指し、熱戦を展開する県高校野球秋季大会は2回戦に入り、ますます熱を帯びてきました。優勝候補不在とも言われ、実力伯仲の新チームが激突。きのうは、第1シードも初戦挑みました!
唯一2回戦から登場したのは、大会第1シードの中部商業。エース多和田真三郎(しんさぶろう)は今大会呼び声の高い注目の右腕。試合は、その中部商業が序盤から支配します。1回ウラ、後攻めの中部商業は2アウトから3番、ショートの中根がライト前ヒットで出塁。
続く4番、石原の連続ヒットで1塁3塁のチャンスを作ると打席には5番キャプテンの宮里光貴(こうき)ショートへの内野安打の間に中根奨(しょう)がホームを踏んで1点を先制します。一方、2アウトまで追い込みながら、中部商業に3連打を浴びた知念の先発神山は、続くバッターに2者連続の四死球を与え、中部商業がこの回2点を奪います。
その後2回にも1点を追加した中部商業、3回には再び2アウトながらラストバッター、エース多和田がセンター前へのタイムリー!さらにこの回、知念のエース福地(フクジ)のワイルドピッチなども重なり、一気に3点、序盤の3回までに6対0と試合の主導権を握ります
投げては中部商業のエース多和田が4回には自己最速の140キロをマーク。バックの堅い守りにも助けられ、5回までに知念に許したヒットは4本。5つの三振を奪う好投を見せます。ところが、その多和田が後半乱れます。6回には先頭バッターにヒットを許すと、その後、ワイルドピッチなどで自らピンチを広げると,6番新里にライト前ヒットを浴びて1点を返されます・・・。
打線も後半6回以降は知念に押さえこまれ、ヒット1本。7対1で大勝した中部商業でしたが、前半の大量点とは裏腹に後半課題を残した初戦となりました。これでベスト16が出揃いました。次は、ベスト8進出をかけ、23日に試合が行われます。
秋季大会は8日目は,第3シードの沖縄尚学が宜野湾と対戦しました。試合は2回表、沖縄尚学の攻撃。1アウト1塁2塁のチャンスに7番冨里が三塁線へ絶妙のセーフティースクイズで1点を先制すると続く8番、先発ピッチャー名城がタイムリーを放ちこの回2点を挙げます。投げては故障のため投げられないエース与座に代わりマウンドに登った名城が好投しました。
ストレートは130キロに届かない名城ですが、持ち前の球の切れと制球力、そして沖尚の堅守も光り、5回までに許したヒットはわずかに5本。3回には自らのワイルドピッチで得点を許しましたが、その後は危なげない投球を披露し、初の公式戦完投勝利を飾りました。