部員数が夏の大会最も少ない辺土名高校、それを補う地域のサポート、そしてチームの結束力が持ち味です。
沖縄本島最北端に位置する高校、県立辺土名高校。やんばるの自然豊かな環境をいかし、県内唯一の学科・環境科には県内各地から生徒が集まります。校内もリュウキュウマツを使ったぬくもりある施設。
そんな辺土名高校の野球部員は…たったの13人。夏の大会を最も少ない部員で挑む学校の1つです。
人数をカバーするのは掛け声。ノック中に仲間がエラー…。みんなで声をだして仲間を鼓舞します。
そんな辺土名野球部は今年の春の大会で、3年ぶりに公式戦で1勝!
山城主将「感動して泣きそうになりました」
玉城副主将「今までにないくらいうれしかったですね」
富名腰くん「夏も1勝、また1勝と」
浜元監督「チームにとって大きい1勝だったと思います。13人がまとまって気持ちが出せれば技術を越すと思いますので」
春の1勝でチームの指揮はさらに高まっています。そしてマネージャーもサポートする喜びを感じています。
山田マネージャー「精一杯サポートして、また夏にも一緒に校歌が聞けたら本当にうれしいの」
そんな辺土名野球部の戦力は…
投手力では、故障のエースに代わって春からマウンドに上がる富名腰見希が成長。大きなカーブと伸びのあるストレートが持ち味です。
キャプテンの山城洸大もピッチャーを務めることができ、少ないながらも投手層に厚みが出てきました。
打撃の注目はクリーンナップに加え、浜元監督がその成長を期待する知花英弥。実は知花くん、国頭中時代はソフトテニスの選手、しかし辺土名にはテニス部がありませんでした。
知花くん「自分は国頭中ではBチームだったんですけど、テニス部で。ここに来てチームに貢献できているかなと思います」
少ないながらも切磋琢磨し、夏の1勝をめざす野球部。
そんなチームを父母会もサポート。おとといは栄養会も行われました。
父母会「(春の1勝は)親も泣いてました、親が泣いてましたね、ほとんどが母校なんで」「どうぞ、召し上がってください」
富名腰くん「超うまい」
夏の大会は偶然にも去年の夏と同じ組合せ。強豪・浦添商業との初戦です。しかし強豪相手でも臆することはありません。
山城主将「リベンジという気持ちで」
玉城副主将「今からうまくなろうと思っても変わらないと思うけど、あと1週間ちょっとで気持ちは浦商を越せるものがあると思うので」
平川くん「僕の代わりはたくさんではないけど、キャプテンと今がんばっている見希がいるから、今年はバッティングで勝ちにいきます」
『初戦突破するぞ、オー』
どこにも負けない地域のサポートとチームの結束力。辺土名野球部は大きな力を背に夏の舞台に立ちふさがる大きな壁に挑みます。
「一戦必勝がんばるぞ!オー」