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6月中旬、糸満の壕にいた少女を爆撃が襲います。那覇市の翁長安子さんは、看護要員として首里の住職が隊長の永岡隊と行動をともにしていました。

糸満の糸洲の壕では戦車砲や火炎放射に襲われ、命からがら逃れますが、喜屋武の海岸近くの壕に向かうときに見た光景はまさに地獄でした。

翁長安子さん「もうほんとに恐ろしいほどの道端の人、死体。自分が背負っている子どもの首がないのも分からずにおんぶしてるお母さんもいるし」

6月中旬、海岸近くの壕にたどり着きますが、そこから近くの井戸に水を汲みに行くため壕を出たそのときです。

翁長さん「隣の看護婦さんの集団の中から、私たちも一緒に行きますよということで、私と向こうから二人、表の広場に出たとたん直撃弾が近くに落ちたんです。それで二人は後ろに爆風でこうやられて、私は前にのめったんです。そしたら二人は即死」

数日後、隊はまた別の壕へ移動することになり、15歳の少女は恐怖で足がすくみます。

翁長さん「もうこんな目にはもう遭いたくないという気持ちもあって、どこに行くんですかーと。子どもの本音が出たんでしょここでは『もう行きたくないここにいたい…』」

それでも翁長さんは先輩の看護要員たちに励まされ、夜の戦場を進みました。