野球と日々理工系の専門的な勉強を両立させている生徒たちが3年ぶりの夏の1勝と夢の甲子園に挑みます。
国立沖縄高専は2004年に開校。全校生徒は889人。機械システム工学科や生物資源工学科など、4つの学科があり、日本の科学技術を担う人材を育成することを目的に創設されました。最新機器が揃った環境のなか、高度で専門的な授業が行われています。
その授業にパソコンは不可欠。国語の授業では生徒同士で行うディベートの原稿を制作していました。日々、自分たちで「考える力」を育成しています。
沖縄高専の野球部は開校と同時に創部、翌年から公式戦にも参加しています。
2007年の夏の大会はベスト16まで進出しますが、その後は1回戦敗退。ことしは先輩たちが残した実績を超え、夢の甲子園を目指します。
松田主将「後輩と先輩の区別をつけないで自分たちで気づいたところはボンボン言っていって、それがチームの向上につながる」
飯田智行監督「思ったことをしっかりお互いにぶつけ合っているという感じが出ていると思います」
チームのモットーは「考える野球」。さすが高専!考えてます!
飯田監督「自分のなかではベストを尽くした?ベスト尽くせてないんでしょ?尽くそうとせんと。その時点で負けよ。いつもやっていることをやろうとする。それが公式戦、そこはいつもからつねにやっとかんと。まだ、まだ意識が低いです」
厳しく追求するのは飯田智行監督。この夏の1勝にかける監督の思いが伝わってきます。
松田主将「一球一球に対して、どう考えているのかということをしっかり教えてくれているので、自分たちも一球一球に集中ができ、いい先生だと思います」
監督とナインがひとつになって「考える野球」を追求する沖縄高専!ここでその戦力分析を!
飯田監督の評価は、投手・守備・打力は3走力は厳しい採点の2.5で合計11.5点。
飯田監督「走力は本当にないので、いかに相手のミスを誘う、ミスをつくというところができるかどうか」
チームの攻撃の要は1番バッターの2年生・田本一真!身長154cmとチーム一小さいながら、2年生唯一のレギュラーです。守備ではショートを任せられチームも盛り上げます。
田本一真選手「夏では自分の足と守備と元気で、2年生ですけど先輩たち最後なので、最高の夏にできるように自分からでも引っ張っていけるようにがんばっていきたいです」
また投手陣では、冬場に故障して春の大会は1試合も投げられなかったエース大城龍之介が復活!ストレートとたてのスライダーを中心とした組み立てで、夏に挑みます。
大城龍之介投手「チームに貢献してくれるって信じて自分にエースナンバーをくれたと思っているので、夏はその感謝の気持ちを込めてがんばりたいです」
2年連続の初戦敗退で涙を呑んだ3年生にとって、いままでの悔しさをぶつけられる最後の大会。気合は十分だ!
松田主将「しっかり1点1点、勝ち残っていった結果に頂点を目指すというのを考えているので、そういう風に目的を持っています」
大城投手「支えてくれる人がいないと自分たちが野球はできないので、この人たちに感謝の気持ちを込めて、エースナンバー背負ってがんばりたいです」
『絶対勝つぞ~!』