7校目のきょうは伊良部高校です。廃部状態から3年前に復活した伊良部野球部、先輩達への感謝の思いを胸に夏に挑みます。
宮古島から船で15分。全校生徒158人、2クラス編成の県立伊良部高校。地元中心の小規模校ながら、バレー部は夏の美ら島総体の出場権を獲得。野球部だって負けていません!
現在部員は16人それでも秋の県大会ではベスト16に進出。
実はこの成績、離島ならではのハンディを乗り越えて達成されたもの。選手達にはいつも気にしなければならない時間があります。
長島監督「時間ないぞー、船がでるぞ、船が!」
ほとんどの先生が宮古島から船で通う伊良部高校。最終便は午後7時半です。ぎりぎりまで部員を見守っても練習は7時までが限界。
長島監督「(結構ぎりぎりですね)いつも怒られます。2回位、船を止めたことがあります」
そんな練習時間が限られている中でのベスト116は選手達にとって大きな自信になりました。
西原くん「もっと練習すればもっと上を目指せるんだということもしっかり思えたと思います」
そんな伊良部高校の戦力分析は…。打撃力4点が最高の合計14点。
投手力は左の本格派エース西原を中心に、安定感を増してきた右の島袋、そして2年の仲宗根も成長。
そして1番の注目は打撃力。1番の島袋クリーンナップの宮国、西原、下地を中心に、4月5月のほとんどの練習試合で2桁安打を記録。袖にはニトロ打線と記されています。
島袋くん「(ニトロ打線とは?)打撃が爆発するという意味です」
キャプテン宮国くん「外野の1番後ろにいる人の頭を越すという意識でバッターボックスに立っています」
長島監督「この子達はとっても打撃練習が好きで、本当にこの子たちの打球を見ると心がスカッとします」
野球を思い切り楽しむ姿勢は先輩達から受け継がれたもの。一時は廃部状態だった野球部を3年前に復活させてくれた先輩達。そんな先輩達のチーム初勝利を今の3年生はともに経験しています。
そして2年生の仲宗根くんは…。5年前の野球部廃部をたった1人味わった仲宗根健一くんを兄に持ちます。
仲宗根慎也くん「(兄は)1人で家で素振りとかがんばっていました。にいにいが野球をやっていたから、一緒にキャッチボールをしたりして、どんどん野球が楽しくなっていって、野球部に入りました」
少しずつ部員を増やしてきた野球部。そして今、チームには念願のマネージャーも入部しました。
マネージャー・宮城さん「大変ではないです。野球部のみんなが声をかけてくれるので楽しいです」
西原くん「(マネージャーのおかげで)今は思い切り練習に打ち込めるのでとってもいい存在です」
チーム初勝利からさらなる成長を続ける伊良部野球部。先輩への感謝の思いが夏の原動力です。
仲宗根慎也くん「(兄も)勝ったら喜んでくれます。県大会でもいい成績を出して、先輩達に自分達ががんばっている姿を見せたいです」
西原くん「先輩達が野球部を作ってくれなかったら今の自分達もないので、しっかり感謝して」
宮国くん「夏の選手権で上位に入って、良い報告をすることが自分達の恩返しだと思っています」
「ベスト4めざしてがんばるぞ!オー」