宜野湾市の小学生「いつも寝る前とかにヘリの音がうるさくて怖いんですよ。だから基地はいりません」
記者「県民大会の開催まで、まだ2時間近くありますが会場にはご覧のように続々と人が詰め掛け、すでに熱気を帯び始めています。」
9万人が参加したきのうの県民大会。その会場で、特に目立ったのが、孫を抱えるお年寄りや小さい子供と共に参加する親の姿でした。
名護市の家族「5歳と3歳ですね」「市長選で名護市民は結果を出しましたので」「この子たちが危ない目に遭うような日常には(基地は)残したくない感じですね」
戦後65年。重い基地負担は今の世代で終止符を打ちたい。普天間基地から直線距離でおよそ800mの距離にある宜野湾市の保育園。ここには1歳から5歳までの園児。35人が通っています。
山川あさえ園長「すぐ近くに基地があって、沖縄国際大学でヘリが落ちた時も経験しているんですよ」子どもたちの日常は今も脅かされています。「この時間帯でも、2機とか3機とか連なって飛行しているとき凄い爆音なんですよ。それでこの4月・5月というのは子供達慣れてませんので、昼寝の時に起きて泣き出したりとか」「飛行機で話が中断したりとかですね。そういうこともありますよね」「今が基地を無くすチャンスだと思うので参加して意志表示したい」
記者「今、県民大会が始まりました。県民の思い、怒りがこの会場に押し寄せています。」宜野湾市から参加したおよそ8000人の市民。会場の傍で採れたてのモズクを販売するうるま市の人達。「こういうのが採れるってことで埋めたてになったらもう無くなりますよね」「きれいな海を一回壊したら、元には戻りませんので」
そして、じっと目を閉じて祈る辺野古のお年寄り。壇上では、これまで県内移設を容認してきた仲井真知事が慎重に言葉を選びながら、鳩山政権に公約の履行を求めました。
仲井真知事「私は日米安保条約。そして日米同盟を支持し、肯定する立場にありますけれども、応分の基地負担を遥かに超えた負担である」「公約に沿ってネバーギブアップ。しっかりやってもらいたいというのが私からの注文。」
伊波洋一宜野湾市長「今、沖縄県民が求めているのは、普天間飛行場の閉鎖です。すべての米軍に撤退しろとはまだ言っていない。」「しかし、あくまで米国が普天間飛行場の代替施設を県内に造れと言い続けるなら、私達は沖縄から米軍の撤退を求めていかなくてはなりません。」
普天間高校の生徒2人は、学校を取り巻く異常な環境に触れ、沖縄の未来に向けたメッセージを読み上げました。「厚さ6cmの窓。その窓いっぱいに見える飛行機の胴体」「早朝講座が始まる頃には窓の外に基地から上がる星条旗が見えますあれっ?ここって日本だよね。一体フェンスに囲まれているのは基地なの?私たちなの?」「ただ現状に流されて、仕方ないと受け入れることで本当で良いのでしょうか?」「やはり基地は沖縄には必要ないとそう思うのです。」
参加者は、こころを一つに拳を高く突き上げました。「子供達でも、そこまで考えてるのにまだ基地がないと生活が出来ないと言っている住民の気持ちが分からない。」「基地あるが故に65年前に戦争が来て、私も左半身は傷だらけですからね。絶対に基地はおいてはいけないと思う。生きている限りは基地反対は頑張ろうと思う。」
鳩山総理「私は愚かな総理かもしれない。」「5月末までには、結論を出したい」自ら期限を決め、自らを追い詰めた形の総理。
「それはそうです。やっぱり人間信じなくちゃもう。」「いつも沖縄は裏切られてばっかりなんだけど、 信じます。最後まで。」歴代の総理として初めて、基地の県外移設を主張した鳩山総理。5月末まで残された日数は35日。総理にとっても、県民にとっても正念場はまさにこれからです。