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65年前の３月６日に公布された「国民勤労動員令」。「兵隊以外の国民も労働力を提供せよ」というものでした。
議会の審議もなく勅令として公布された「国民勤労動員令」は、それまでの「国民徴用令」など労務提供の５つの法律を統合強化した、病人まで労働力と見る悪法でした。
火炎放射機で大やけどを負った島袋文子さんも、14歳のころ、糸満小学校にいた武部隊の炊事係をしていました。
島袋文子さん「小さいから、兵隊たちがチビーと呼びよったのよ。それがまたイヤであったわけ。なんで私がチビか」
労働だけでなく女性も皆、竹やり訓練が義務付けられました。
島袋文子さん「なんで竹やりを教えたかというたらさ、兵隊が飛行機から降りてくるから、それをその竹やりで突いて死なせろというけどさ。今考えたらね、無茶な芝居を教えたもんだなと思うわけ」
島袋茂盛さん「藁人形が蒋介石、チャーチル、ルーズベルトと三つあって退役軍人が教えるわけですよ。前、前、後、後、前、突け！」
島袋初江さん「なんか、竹やりで日本兵が突いて落とすというような教え方だったからね。物笑いだよ、これは。」
島袋文子さん「一人でも殺さんと死ねないという気持ちはみんな持っていたと思うよ。まさか、弾が雨が降るようにして飛んでくるとはだれも思ってないさ」