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アメリカ軍の上陸が迫る中、決死の覚悟で沖縄の地を踏んだ若き県知事です。
65年前のきょう、新聞紙面を大きく飾ったのが新しい県知事島田叡の着任を伝える記事でした。前の年の空襲で壊滅的な被害を受けた県都・那覇。県の職員たちにも不安が広がる中、訓示した43歳の若き県知事は、凛々しく、誠実で穏やかな人柄だったと言います。
板良敷さん「一回も小言を言われたこともないし、怒鳴られたこともない。常に優しく接してもらった。おい、とか、君とか、ということは言わない。名前を覚えたら名前を呼んでおられました。やはり、この人たちと運命を共にするというきもちがあったんでしょう」
戦況が厳しくなり、県外への疎開が困難になる中、島田は住民たちを北部に避難させようと奔走。食料を確保するため危険を顧みず、自ら台湾に渡って交渉しました。彼が沖縄で過ごしたのはわずか半年でしたが、その姿は多くの人の胸に焼きついています。