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政府が先送りを決めた事を受けて、名護市と宜野湾市の市長は次のように述べました。

島袋名護市長は「県外といってもどこになるのかということをきちんと決めてほしい。県外とか国外とか言いっ放しはいけないと思う。どこにするのかということを言ってほしい。政府としてまとめて早めに結論を出してほしい」と話しています。

また伊波宜野湾市長は「政策として、政府として(新たな移設先検討に)取り組むという一歩を歩みだしたことは大いに評価している。本当に国内に居場所を作る必要があるのか、そのことを検討してほしいと思うし、私はその必要はないと思っている」と話しています。

岸本記者に聞きます。きょうは「決めないことを決めた」鳩山総理ですが、移設先についての結論はいつまで先送りされるのか?

岸本記者「そこですが、一部では来年5月までにという報道がありましたが、その理由を調べてみると、来年度予算が成立した後とか、7月の参議院選挙の前あたりでという推測ばかりで、大臣が、その期限をここまでと区切ったことは一度もありません。ですから来年必ず結論が出るのかというと、そこも実際はまだわからないという状況です」

アメリカ政府を説得できるかも問題ですね。

岸本記者「アメリカ政府は『辺野古以外は認めない』とこれまで一貫して主張していますから、どうやってアメリカ政府を『県外・国外』に向けた交渉のテーブルに乗せるのか、それが一番の課題です。逆にいえば、これができなければ、3党で話し合って今後の方針を決めると言っても、あまり現実味の無い、内輪だけの話になってしまいます」

辺野古への移設案がまだ残っていて、来年度の辺野古での環境アセスの予算も組み込まれているという点も気になりますよね。

岸本記者「鳩山総理としてはアメリカ政府にも配慮しながら、どうやって社民党、国民新党との連立を維持していくのか?その両方に気を配りながら、今、出来る範囲でのギリギリの判断だったと思いますが、辺野古という選択肢が依然大きく残っているのが、県民には重くのしかかります。でも、結論を先延ばしにして、結局、辺野古しかありませんでしたということになれば、これまでの県民の苦しみや選択・そして期待は何だったのかということになります。ですから、政府としては、早くアメリカ政府を引っ張り込んで新たな移設先を検討し、その一方で、普天間の危険性を確実に減らす方法を探していく。その方向に進んでほしいと思います」

結局、結論が出ないまま来年の名護市長選に突入してしまいそうですね。

岸本記者「国の安全保障の問題を、人口6万の名護市民一人一人に判断させるというのは、あまりにも酷だと思います。結局、その選挙結果に政府が注目するというこれまでと同じ形になることが心配です」