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県内でもいよいよ来週火曜日に裁判員裁判が開かれます。国民が司法に参加するこの制度は従来の刑事裁判と違いについて話を聞いています。ことし5月からスタートした、裁判員裁判。県内では、きょう現在で13件15人が裁判員対象事件で起訴されています。その13件は、殺人・殺人未遂が4件(5人)、傷害致死は3件(3人)強盗致傷が2件(2人)、その他が4件(5人)となっています。

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このうち、県内ではじめての裁判員対象事件として行なわれる裁判がこの事件です。近所の住民の話によりますと、東容疑者と被害者の2人は、犯行のあとも、立ったまま刃物を奪い合っていたということです。起訴状になどによるとことし7月、豊見城市のアパートで東力被告(38)が、知人の男性(当時43歳)を包丁で刺し、けがをさせたとして殺人未遂の罪で逮捕起訴されているものです。

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事件の証拠調べを終え、ことし10月、この裁判の裁判員候補者2000人のなかから辞退者除くを75人に通知書が送られました。従来の刑事裁判は、裁判官・検察・被告人の三者で行なわれ、判決は裁判官が行ないます。しかし、裁判員制度では、殺人や強盗致傷などの事件を国民が裁判官と一緒に判決を出します。

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裁判員裁判当日は、通知を受けた候補者が裁判所に集合、裁判官・検察・弁護人が候補者に面接し、事件の関係者でないことなどが確認された上で抽選が行なわれ最終的に6人の裁判員と補充裁判員が選任されます。今回の裁判で、被告人の弁護を務める弁護士は裁判員制度に対する期待を示しています。

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天方弁護士「やっぱり裁判官だけの裁判というのはある意味硬直化したところがありましたから、裁判官の判断の壁、感覚の壁というものを6人の皆さんが入って協議するということで大きく変わると思っています。」

これまでの裁判とは違うため、戸惑いもあるといいます。

天方弁護士「今までと裁判のやり方が違ってきますからね準備として十分なものができるかどうか不安はないことない。初めてのことですから、当然色々試行錯誤しながらやっています。」

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また、従来の公判前に行なわれる証拠採用などの手続きについても大きく変わってるといいます。

天方弁護士「量的にも厳選されますし、中身も要約凝縮されるというためには、証拠の厳選が今までよりも行なわれている感じはしますね。」

人の一生を左右する判断を私たち国民が裁判官と一緒に行なう、だからこそ、多くの人が裁判員裁判に、参加してほしいと天方弁護士は話します。

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天方弁護士「出来るだけたくさんの方が、多くのことを、多くの視点で考えて発言されることで、評議が充実したものになってそれで初めて、裁判員制度の効果というものが出てくるはずなので、ご自分の経験、感覚に素直にですねご判断いただければそれが制度の趣旨ですからよろしいかと思います。」