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スペインの芸術家、サルバドール・ダリが、沖縄をテーマに制作し、海洋博に出展した作品を、県民の寄付金で購入しようと、2008年、行われた募金活動。しかしその作品が、海洋博に出展されたものではない疑いが浮上しています。
サルバドール・ダリが、戦場となった沖縄の平和を願い、制作したとされる、この作品。2008年7月、この作品を沖縄に残そうという運動が本格的に始まり、県民から寄せられた寄付金など、およそ4800万円が作品購入の前金としてスペインに送られました。
募金運動を行った団体の事務局は、9日会見を開き、募金した県民や関係者に謝罪。沖縄ダリプロジェクト実行委員会の溝部達司委員長は「バレンシア自治政府発刊の美術年鑑の表紙をこの作品が飾っていた「沖縄で展示された」という紹介だったので我々としてはそれを信じたわけです。
作品は、およそ1億6500万円で売却するという内容で、持ち主のスペイン人と話がまとまっていましたが、県民から寄せられた海洋博当時の写真と購入しようとした作品を比較した際、当時の写真とは、色や形状が若干違ったということです。
事務局は11月、交渉に関わった、日本人を含む3人をスペインの刑事裁判所に、詐欺罪で告発しました。また事務局は、「寄付金を集めた以上、本当に沖縄にあった作品を探したいとしています」