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泡瀬干潟埋め立て事業に公金の差し止めを命じた控訴審判決に対して、沖縄市の東門市長は26日、上告を断念することを発表しました。

しかし事業は計画を練り直して継続する方針です。26日午後に記者会見を開いた沖縄市の東門市長は、今の計画では上告しても勝訴できないと判断し、上告をしないことを発表しました。

その一方で、事業についてはすでに工事が進んでいる「第一区域」については継続したいとの考えで、2010年3月までに計画を見直して経済的合理性を示し、改めて事業を進める方針です。

会見で東門市長は、「第一区はしっかり勧めて沖縄市の発展のためにつかわせていただきたい」と述べました。東門市長は今週中にも上京して、前原大臣に考えを伝えることにしています。無駄な公共工事を中止する方針の前原大臣がどう判断するのか注目されます。

記者解説、島袋記者に聞きます。判決が出た後も、工事車両は動いているようですが、工事はどうなっているんでしょうか?

「まず、県の実施していた分については二審判決を受けて、その翌日から中止されています。一方、国の工事ですが、現段階で進められていた護岸工事についてはひとまず終了したということで、今は資材の片付けなどが行われているそうです。今後は来月13日に予定されていた浚渫工事の入札を予定通りに行うのかどうか前原大臣の判断を見守ることにしています。」

東門市長はあくまでもあきらめず、前原大臣に要請するつもりなんですね。

「そこで上告の断念と事業の継続を報告し、今後の支援を求めるものとみられますが、いまの計画について、採算面の観点から困難と見ている大臣が、どう出るのかが注目されます。これについて東門市長は次のように語っています。」

「質問:大臣を説得できるようなプランは?」東門市長「していかなければいけないと思っています。強い思いを持って います」「質問:かなり難しいんじゃないか、ハードルが高いんじゃないか?」東門市長「まあ、それはそうかもしれません。しかし私どもとしましてはやはり3月末までにはしっかりと策定して、そしてつないでいきたいという思いがございますので、私も全力を尽くしていきたいと思っております」

上告断念という判決を受け入れながら、事業は続けたいという市長の考えはわかりにくいですよね。

「東門市長は控訴審判決でこの計画を見直すための人件費や調査費の支出は止めないと言っていることを受けたわけです。」

裁判所が経済的合理性を認めないという事業でも計画を見直せば、継続も可能なんですか。

「沖縄市は計画を見直すと強調していますが、実際は、新しい計画を提案するのと同じで、法的には「埋め立て許可の手続き」などは新たにやり直さなければなりません。東門市長にはまだまだ高いハードルが待ち受けているのは間違いありません。前原大臣を初め、鳩山総理はムダな公共事業の廃止を打ち出していて、説得するのは難しいといえます。」