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がんじゅうへの扉です。きょうは糸満市などで最高気温33.2度を記録、日中の暑い日差しはまだ続きそうです。そこで、まだ気が抜けないのが熱中症対策。きょうはその対策についてです。日中の気温や室温データを知る便利グッズや、水分の効果的な取り方など、新しい情報もあわせてお伝えします。

9月に入ったとはいえ、日中の暑さはまだ和らぎません。平均湿度はゆるやかに低くなってきたものの、日中の最高気温は連日30度を超えています。まだまだ熱中症には注意が必要です。

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その熱中症は、さまざまな場所で発生します。建設現場で毎年おこなわれる安全パトロールには、近年熱中症対策がなされているかも点検項目になりました。日差しの強い屋外で作業をしたり、運動したりするときはとくに注意が必要です。熱中症は、正しい知識を持っていないと危険です。めまいやたちくらみ、また動けなくなるといった熱中症、去年の発生件数は444件。過去5年間には、作業中などに死亡した人もいるのです。

産業医科大学 堀江教授「熱中症はというのは、高温多湿な状態の時に、身体の中の水分とか塩分、いわゆるナトリウムですね、これがバランスを崩して、けっきょく体内のいろいろな調節機能がおかしくなって失神とか目まいとか頭痛とかあるいは筋肉のけいれん、最終的には意識障害といった様々な体の症状を引き起こす、こういった病気をまとめて呼ぶ総称ということですね」

熱中症はまず日中の気温と湿度に注意する必要があります。環境省では、熱中症対策サイトを設けていて、その日の気温と湿度から、5段階に分けた注意レベルを発表しています。きょう9月9日も昼から午後までは厳重警戒、そのあと警戒レベルへと続きました。このサイトは毎日更新されていますから、心配な時はチェックするのもいいでしょう。

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照りつける日差しを気にしながら、この女性が持っているのは実は、熱中症の危険度を光と音で知らせてくれる、携帯型の熱中症計測器。

日本気象協会モバイルウェブ課 蔵田英之 課長「この携帯型熱中症計は、手軽でコンパクトというところをコンセプトに作ったものです。気温と湿度から、日本気象協会の独自のアルゴリズムを使って計算を導き出しまして、それで熱中症の危険度のランクを5段階に分けて表現しております」

一般に気温が33度を超え、湿度が75パーセントを超える日は熱中症の発生率が高くなるといわれています。こういうグッズで日中の情報を得ることも予防には効果的です。

屋外でなくても、激しいスポーツをする場合は注意が必要です。体温が上昇し、着衣で汗の蒸散が抑えられたままで長い時間が経過すると熱中症の危険が大きくなってきますから、かならず休憩をとりながら衣服をゆるめ、その際には冷たいタオルなどで体温を抑えることを習慣にしたいものです。

屋外や屋内での体温の調節、そして大事なのは水分補給です。塩分補給のためにはナトリウムを適度に含むスポーツドリンクがよいとされていますが、ドリンクを選ぶ際のひとつの目安があるんです。

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ドリンクを買う際に注目したいのは、ナトリウムの濃度です。厚生労働省はことし6月、「熱中症の予防」に関する通達を出しました。この中で「ナトリウム濃度は100ミリリットル中40から80ミリグラムのドリンクを20〜30分ごとにコップ1、2杯飲むことが望ましい」と明記しています。

スポーツドリンクも様々なものが出まわっていますが、屋外で作業をする人やスポーツをするひとは、このナトリウム量もちょっと意識してみてはいかがでしょうか。

もうひとつ注意したいのが、お年寄りの熱中症です。去年県内での熱中症発生数のうち、およそ一割が70歳以上。お年寄りは、自分でも気付かないうちに室内で熱中症になることがあります。

堀江教授「高齢者はもともと体の中の水分量が少ないので汗を出しにくい、そして暑いと感じる感度が落ちているので体の反応が悪くなる」

暑いから服を脱ぐとか、エアコンを入れるという行動がおっくうになる、という面もありますから、注意が必要です。

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炎天下や高温多湿での無理は禁物。室内でも油断は禁物。そして上手に水分補給をする。正しい知識があれば熱中症は予防できるのです。

堀江教授「熱中症とは、“無知”と“無理”が引き起こす病気です。ですから日常生活において、十分に気をつければふせげる病気なんです」

ことし6月から8月22日までの県の集計によりますと、県内で熱中症で搬送された人の数は255人にも上ります。まだまだ暑い日が続いています。正しい知識と適切な処置で熱中症をふせぎましょう。がんじゅうへの扉でした。