衆議院総選挙はいよいよ大詰め。シリーズ2009真夏の決戦、きょうは終盤の情勢を記者解説でお伝えします。担当の金城記者です。あさって投票というところまできました。
金城「その前にですね、中盤の情勢調査で、全選挙区で野党候補が安定した戦いという結果が出ました。これを受けて政党代表に聞いてありますのでご覧下さい。」
具志孝助自民党県連会長「麻生政権に対する逆風だと思っていますけども、沖縄はまた別だと。沖縄は別の問題を抱えているよと、こういうことを真摯に訴えておりますし、手応えは十分に考えております」
新垣安弘民主党県連幹事長「政権交代を掲げる民主党に対する、民主党の政策に対する国民の皆様の理解と、そして支持が得られていると。期待が込められている」
村山純共産党県委員会 委員長代理「これまで自公と真正面から対決してきた日本共産党が伸びてこそだと。これは比例でも1区でも非常に反応がいいし、手応えを非常に感じます」
糸洲朝則公明党県本部代表「自分たちの公明、あるいは1区における自民の候補を支持する層を手堅くまとめていくという、やはり正攻法だと思います」
呉屋宏国民新党県連代表「公示前の差というのはそうなかったと思います。公示後やはり県民が政権交代へ大きく動いてきたんじゃないのかなというのは感じています」
新里米吉社民党県連書記長「2区では確かな手応えを感じてきております。3区も非常に善戦していますので、2区、3区でそれぞれいい結果が出せるよう頑張っていきたい」
各政党、まさに政権選択を賭けた戦いですね。では各選挙区の終盤の情勢です。まず1区です。
金城「下地さんと国場さん、そして外間さんの争いです。幸福実現党の平良さんは独自の戦いです。」「下地さんは、政権交代の可能性が現実味を帯びてきたということで、建設業界や経済団体への攻勢を強めていまして、企業の切り崩しや保守票の取り込みを順調に進めています。また、宮古出身者や連合沖縄、郵政関係者らがフル回転していまして、これまでにない活発な動きとなっています。」「一方、国場さんですが、自民、公明票をまとめ、翁長市長や仲井真知事らもてこ入れに入っていますが、保守票の切り崩しを食い止めるのに懸命といったところです。終盤は企業団体が活発に動き出しました。」「共産党の外間さんは、1区と比例区のセットで票の掘り起こしに全力を挙げています。」
2区はどうでしょう?
金城「社民党の照屋さんは、抜群の知名度をいかして野党票をとりまとめ、さらに保守票にもかなり食い込んでいます。民主票、それに国民新党の票も取り込んで、安定した戦いを行っています。」「安次富さんは、中部の革新地盤にはあまり入り込めていません。終盤戦は、有権者の多い浦添市や地元宜野湾市で、集中的に票の掘り起こしを図っています。」「幸福実現党の富川さんは独自の戦いです。」
続いて3区です。5人が立候補しています。
金城「民主党の玉城さんは、連合や全駐労の豊富な運動量に支えられて、戦いも安定しています。」「5期目を目指す自民党の嘉数さんは、自民、公明票を無所属の小渡さんと2分する形となり、厳しい情勢です。」「一方、小渡さんは、小渡さん自身に流れた保守票をまとめきれず、一部は玉城さんへと流れていまして、こちらも厳しい状況です。」「社民党の新川さんは、社民、共産票をまとめていますが、支持の広がりはいまひとすです。」「幸福実現党の金城さんは独自の戦いです。」
そして自民、民主が激突する4区です。
金城「民主党の瑞慶覧さんは、公示後、党本部から重点区に指定されたとたん、勢いに火が付きました。野党支持層をまとめたほか、農業政策を訴えて保守系議員や企業も取り込んで、全市町村で動きが活発です。」「一方、保守地盤といわれる4区で、これまで2度、磐石な選挙で勝ち抜いてきた西銘さんですが、公示後、中盤の情勢調査では、南城市や糸満市でも瑞慶覧さんにリードされています。その危機感から1日50カ所のポイント演説をこなし、集会に駆け回るなど、盛り返しを図っています。」「幸福実現党の富川さんは独自の戦いです。」
いずれにしても、沖縄のために働く国会議員を選ぶのは有権者です。各選挙区、投票日までは一段と激しい選挙戦が繰り広げられます。ここまでは金城記者とお伝えしました。QABではあさって開票日当日の午後7時56分から「選挙ステーション2009」をお送りします。