めざせ甲子園。いよいよ開会式も間近に迫ってきましたきょうは、開会式初日に宮古工業と対戦する美里高校です。たった一人の3年生が挑む最後の夏にかける思いを取材しました。
創立32年目を迎える美里高校。野球部は、マネージャーを合わせ総勢53人。1年生から3年生まで朝も夕方もチーム一丸となり練習に励んでいます。人一倍大きな声でみんなをまとめているのは、キャプテンの市原瑞貴くん。今年最後の夏を迎えるたった一人の3年生です。
市原瑞貴キャプテン「一年のときは、もともと人数がいたんですけど、今の2年生が入ってくるときに、入れ替わりで自分以外全員辞めてしまって。」
去年の夏、実力のある1年生30人が野球部に入部。これまでの練習や野球の内容ががらりと変わったため、10人いた市原君の同級生も市原君だけを残しみんな辞めてしまいました。
二年生キャプテン上間選手「先輩たちは、練習きつそうな顔でついていけなった部分もあったんですけど、市原さんは一人だけ一生懸命がんばって自分たちを引っ張て」
ここ10年は、勝利から遠ざかっていた美里。去年の一年生大会ではベスト4の成績を収めるなどぐんぐん力を伸ばしているチームですが、主力は2年生です。
3年生でキャプテンの市原くんですが、先発メンバーではありません。
池宮城先生「もちろん試合でもベンチに入っています。市原も代打とかで十分出てくると思うので期待しています。」
他の仲間が辞めても、最後の大会を夢見て歯をくいしばってきた市原君。先発に選ばれなかった悔しさから辞めてしまおうかと思った時期もりました。しかし、
市原瑞貴キャプテン「監督の池宮城先生が必ず返ってくる将来必ず役に立つって言ってくれて、もちろん後輩、親とかも自分を支えてくれるので辞めるわけにはいかない。」
そんな先輩の姿を見てきた後輩たちも、この夏にかける熱い思い入れがありました。
二年生キャプテン上間選手「市原さんと出来る野球は、今年最後なので一生懸命がんばっていきたいです。」
市原瑞貴キャプテン「元気だしていこうな、がんばっていこうな。」
抽選会があった6月11日。この日は市原君の誕生日。彼には内緒で後輩たちはあるサプライズを考えていました。
「せーのハッピーバースデートゥユー」 市原瑞貴キャプテン「やばっ!え〜ごめんありがとう」
朝の練習に遅刻をしたり反抗することもあった二年生からは、こんな手紙のプレゼントも。
手紙を読む2年生「僕は、毎日毎日、市原先輩に怒られています。でも市原先輩は、うざいぐらい見捨てず怒ってくれます。正直、市原先輩がいなくなったら僕に怒る人がいなくてどうなるか心配です。」
二年生キャプテン上間選手「やっぱりここまでこれのも市原さんのおかげだし、やっぱり一人で不安だったかもしれないんですけど、最後の夏の大会にむけて悔いの残らないように一生懸命がんばっていきましょう。」
美里高校たった一人の最後の夏が始まります。
市原瑞貴キャプテン「自分は辞めていったみんなの分も頑張らないといけないので、すべての恩返しのつもりで必ず勝ちたいと思います。」
準備はいいか?夏の大会絶対勝つぞ 甲子園いこうな〜。
明日の目指せ甲子園は中部商業です。