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沖縄返還をめぐる密約文書の情報公開を求めた裁判の第1回口頭弁論が16日、東京地裁で開かれ、「密約文書はない」とする被告の国側に対して裁判長は明確な説明を要求しました。
この裁判は、沖縄返還をめぐる日米両政府の交渉過程で、アメリカ軍施設の移転費用を日本側が負担するとする密約文書がアメリカ国立公文書館で発見されたものの、日本政府は密約を否定。これに識者やジャーナリストらが、密約文書の開示を求めているものです。
16日午後に開かれた口頭弁論で杉原裁判長は、「アメリカ側にある文書は当然、日本側にもあるとする原告側の主張は理解できる」と述べ、被告の国に対し、「文書がない」という主張について明確な説明を求めました。
これに対して国側は、「過去にあったかどうかは確認できないが、少なくとも現在はない」と答えました。次回は、密約を証言した元外務省局長の吉野文六さんの証人尋問が行われます。