めざせ甲子園10校目のきょうは那覇国際高校です。限られた時間のなかで練習に励む選手達、その選手を支える縁の下の力もちに注目しました。
県立那覇国際高校野球部。選手達がウォーミングアップをする中、グラウンドの水をスポンジで取り続ける部員の姿がありました。
崎原くん「精一杯(グラウンドを)選手が使えるようにサポートしていきます」
与那国島出身の崎原龍太郎くん。3年間、マネージャーとして野球部を支えています。
崎原くん「・・・OK、いいサード!」
練習中、いつもきびきびと動く選手達。それにはこんな理由があります。
那覇国際高校は昨年度141人の国公立大学合格者をだした進学校。通常の授業の前には朝の課外授業があり、部活の時間は、夕方の5時〜7時までの2時間と限られています。
玉城歩主将「練習中はグラウンドを歩かないようにして、みんなきびきび、時間内で行動しています。勉強が大変だっていうのもあるんですけど、みんな野球がすきなので」
限られた時間だから有効に、集中力を高めて練習に励んでいます。そんなチームの戦力は?
打撃は1番のキャプテン・玉城歩選手と2年生ながら4番を務める当山大夢選手が中心。
そして投手力は、投手としても成長著しい右の当山投手とエースナンバーをつける左の上地啓介投手がチームをひっぱります。
瀬名波幹智監督「練習でも意識をもってバッティングやピッチングに取り組んでいます。練習試合を通して、のぼり調子です」
「(上地くん)夏の大会前の体調管理っておれわからん。(崎原くん)大丈夫!(上地くん)最後だから、神経質になってしまう。(崎原くん)普通でいいさ。(上地くん)普通でいいんだよね」
エース上地投手の一番の相談相手は崎原くん。崎原くんを野球部にさそったのも上地くんでした。
崎原くん「(与那国島では)サッカーとか野球っていう団体競技がなくて、テレビでしか見たことがない野球に携われると思ったので」
地元の与那国島では団体競技に触れる機会があまりありませんでした。野球は未経験でしたが、仲間と思いをひとつにする団体競技の魅力にひかれ、マネージャーになりました。
大城美奈海マネージャー「龍(崎原くん)だからできることがいっぱいあるので、その面ですごいたすかってます」
仲本結マネージャー「マネージャーと部員っていうのは壁があるんですけど、龍太郎が男子なので、部員の言いたいことをつたえてくれたりします」
喜久里昴哉選手「あいつがいたら、その場が明るくなるような気がします」
瀬名波監督「人のためにがんばることが、彼の場合は苦ではないということだと思います」
上地投手が怪我で練習ができない期間は一緒に整骨院に通って、マッサージやストレッチの勉強もしました。
上地投手「自分がこうやって投げれるのも龍太郎がいたからなので、一生懸命、夏は投げきりたいと思います」
「グラウンドを使える時間も限られて来てますので、大会も近づいてきている。もっと一つ一つのプレーを大事にやっていくようにしましょう!」
玉城主将「ベスト8、ベスト4めざして、一勝一勝がんばっていきたいと思います」
当山投手「この夏の大会もなるべく長い間3年生と野球したいし、3年生の助けになるようにがんばりたいと思います」
上地投手「一緒に野球できるのは最後かもしれないので、一日でも長い熱い夏にしたいと思います」
崎原くん「野球のおかげで高校生活が楽しくなったし、仲間も増えたし、とても充実した生活になったと思います。野球部としてはベスト8、ベスト4に入ることなので、選手達がそれにむけてがんばっていけるよう、最後の試合まで怪我をせずにサポートしていくことです」
「めざせ甲子園!」
来週月曜日は、島をあげて甲子園をめざす宮古高校です。