Qリポートです。飲酒運転による事故があとを絶ちません。飲酒がらみの事故全国ワースト1の不名誉な記録も更新中です。酒を飲んで運転するとどうなるのか。 改めて考えてみましょう。
今月3日未明、那覇市古波蔵の国道で道路を横断していた男性が、軽乗用車にはねられ亡くなる事故がありました。軽乗用車の運転手からは、呼気1リットルあたり0.47ミリグラムのアルコールが検出されました。県内で起きている飲酒運手による交通人身事故と死亡事故件数は2004年以降、減少を続けていましたが、去年は一転増加しました。さらに、ことしは半年が終わらないうちに死亡事故が6件発生しています。
今月6日、飲酒運転の怖さを体験してもらうおうと豊見城警察署と壺川自動車学校が共同で講習会を開きました。参加者はおよそ30人。まず、参加者は酒を飲みます。
質問「飲酒運転をこれからしますが?」参加者 男性「酒を飲んだら全く不安はないですね。何でも出来ような気になっちゃうこれが不安ですよね。」参加者 女性「飲んで運転したことがなかったので、いいかなぁと思って経験として。視野が狭くなるんじゃないかと思って。飲んでいて視野が狭くなるから。」
アルコール検知器で検査、参加者全員がアルコールが回ってきたところで、場所を自動車学校に移動。まず、お酒を飲んでいない人のブレーキテスト。時速40キロを維持しながら、子どもの人形の手前10メートルのところで急ブレーキを踏みます。およそ1メートル手前で止まることが出来ました。そして、次は助手席に指導員を乗せて飲酒をした人の運転です。一見、普通に運転しているようにしていますが・・・ 問題の急ブレーキテストでは・・・
私も飲酒をしていたので体験してみました。前よりうまくなっている・・・ しかし実際は、ブレーキが間に合わず子どもの人形を轢いてしまいました。
参加者 男性「びっくりしました。自信があったんですよ。轢かないと、飲んでいても大丈夫だという感覚で運転していたんですけどやっぱり・・・」 参加者 女性「実際飛び出してきたら無理だろうなと思いました。あれだけ予告があっても轢いてしまったんで。予告なしに飛び出してくると、轢いてしまう、もっとひどいことになるだろうなと思いました。」参加者は飲酒運転の怖さを改めて感じていました。
豊見城署交通課 金城課長「運転する前にですね重大な事故を起こす可能性があるんだという認識をもっともっと持っていただきたいと思います。
玉城愛さん「私の弟の事故の時っていうのはまだ社内に飲酒運転をする人が何名かいたりとか、ばれなければいいというような今ほど、そんなに強化されていなかったと思うんですけど社会の雰囲気がですね。」
飲酒運転撲滅の会の事務局長を務める玉城愛さん。2001年3月、当時高校2年の弟は友人とオートバイでツーリング中飲酒運転の軽乗用車にはねられ亡くしました。玉城さんは、この連絡を信じられない思いで聞いたと言います。
玉城愛さん「家族6人で弟を囲んで、ずっと弟を手をさすったり足をさすったり暖めたら生き返ると本気で思っていました。本当に夢だったらいい、これが本当に夢だったらいい、早く目が覚めたい、こんな悪い夢だったら早く目が覚めたい、ということばっかりしか思っていなかったんですよ。」
以来、飲酒運転の事故の報道があるたび、玉城さんは、大変怒りを感じるということです。
玉城愛さん「飲酒運転というのは、乗らなければいいことであって結局走る凶器じゃないですか。これで人を殺してしまって自分の人生が台無しになる、自分も加害者あり被害者でもあると思うんです。」
「酒を飲むなら乗るな」と、こんな簡単なことはないと訴えていました。無くならない飲酒運転による事故の悲劇・・・。本人だけではなく職場や周りも飲酒運転をなくす機運を高めなければならいのではないでしょうか。
加害者も被害者もみんなが不幸になるという事。飲酒運転が走る凶器になる事を強く認識しなくてはいけないですね。県警で配布しているこの冊子には、飲酒運転事故で家族を失った被害者側の苦しみや、後悔にさいなまれる加害者の声が掲載されています。誰も不幸にしないために飲酒運転をしないさせないというひとりひとりの自覚が必要です。