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Qリポートです。本土で感染が拡大している新型インフルエンザ。沖縄に入ってくる可能性もないとは言えません。感染が身近に確認された場合、何より正しい情報を持って行動することが大切です。では、県内ではどのような対策がとられているのか取材しました。

おとといからは関東地方にも広がっている新型インフルエンザ。政府は、全国的な流行も視野に、行動計画の緩和を打ち出しました。県でも、新型インフルエンザの対策本部会議で、市町村単位での一斉休校や、集会やイベントの自粛要請をせず、県民生活を極力押さえ込まない方針を確認しました。ただ患者が発生した場合は、これまで通り処置入院させる方針です。

県内での流行に不安を感じている人もいるかもしれませんが、現時点での、県内での対策はどうなっているのでしょうか。1日におよそ3万7千人が利用する沖縄都市モノレールでは、運転手や職員など、乗客と接する職員はすべてマスクを着用しています。

「つけないとですね、お客様にも不安感与えますし、お客さんと接しますので、予防措置という形で今、やっております。」

そのほかのバス会社でも、車内消毒の徹底など、現時点で打てる策は打っているという印象です。医療機関では、県立病院以外の地域医療支援病院にも、発熱外来の設置が進んでいます。また、仮に感染が判明して、処置入院することになっても、116床は確保される見込みで、感染初期段階での封じ込めを狙った対応が進んでいます。今月18日に発熱外来を設置した、中頭病院の宮里善次院長は、現在の沖縄では感染が広がりにくいと分析しています。

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「基本的に沖縄の場合は、インフルエンザが入ってきにくい。入ってきたとしても、鉄軌道が無いので封じ込めがやりやすいと。」

現在感染が確認されているのは、鉄道網が発達した関西や東京近郊。沖縄では、このルートで感染が広がるリスクは低いといえます。また県内は梅雨に入っていることもあり、湿気と高温に弱いウイルスが広がりにくいと指摘します。ただ注意を怠ってはいけません。危惧されるのは、正しい情報を持たない人が、感染を疑って、かかりつけ医を訪ねてしまうこと。院内感染は、別の病気の患者を守る上で、絶対に防がなければなりません。

「感染拡大期においては、一般の病院にいかないで発熱外来を設けたところに受診するというルールをきちんと守って下さい」

自分の感染を疑ったら、人にうつさないことを考えることが大切。それが家族や職場を守ることにつながります。こうしたルールさえ守って、落ち着いて対処すれば、感染症に対する社会的な免疫ができるというわけです。

「第一波が終わって、また潜伏して、同じ豚インフルなんだけども、第二派第三派と来たときに毒性が強くなる可能性がある。そのときにあわててもしょうがないですので、ハードとソフトのシステムをしっかり作っておくべきだと思います」

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久田記者に入ってもらいました。久田さん、改めて現在の行政の対応はどうなっているのかまとめて下さい。

記者「はい、きょう国が打ち出したのは、感染の広がりが地域によって違うので、感染が拡大している地域と、感染者が数人以下の地域によって弾力的に対応ができるようにする、という方針です。」「大きく変わったのは、すでに感染が広がっている地域では、軽症の感染者の自宅療養を認めたということです。感染の封じ込めを狙う計画から、流行の長期化も視野に入れた計画になったということです。」

地域間の差が大きいですからね、それに対応しての方針転換というわけですが、県内では感染者はいませんよね、県の対応はどうなりますか。

記者「県では、もし児童生徒の感染者が出た場合でも、その学校だけを1週間の休校にすることになっています。国の計画では、「感染者が数人以下」の地域は、市町村の一部か、市町村全域での休校が検討されることになっていますので、沖縄は独自の対応をしていることになります。」

記者「そして、イベントや集会の自粛もとくに要請しないことになっています。イベントの中止は観光にも大きな影響がありますし、そういう面にも配慮した判断だと思います。」

また私たち個人個人ではどう行動すればいいかも気になりますね。

記者「まず、感染が疑われる人は、必ず保健所に電話して、指定された発熱外来の窓口に行くということですね。新型インフルエンザは、季節性のインフルエンザの毒性とほぼ同じと言われていますが、感染力は強いですし、糖尿病などの基礎疾患を持っている人に重い症状が出るという報告もあります。かかり付け医など、普段通っている病院に行って、院内感染を起こした場合、混乱しかねませんので、「人にうつさない」ために、必ず指定された発熱外来に行くことが大切ですね。」

一人暮らしのお年寄りや交通弱者の方など、病院へ行く手段がない人はどうすればいいんですか?そういう方は保健所に申し出れば相談に乗ってもらえます。大切なのは、かえって感染を広げる可能性がある公共交通機関を使ってはいけないということです。

そもそも発熱外来は、専門医が診るためだけにあるのではなくて、感染が広がらないようにするためにも設置されています。こうしたことを知って、万一に備え、冷静に対応して欲しいと思います。