ふとした動作で起こる膝の痛み、この痛みに悩み、外出が億劫になるお年寄りの方結構いらっしゃるのではないでしょうか?膝の痛みの原因といわれる「変形性膝関節症」毎日、自宅で、継続して行うことが有効とされる「運動療法」について取材しました。
おばあ「歩いているとき(あるとき)ギュッとすることがあるんです」「腰をかけていて、立ち上がるときにぎくっとするときがある」
普段の生活のなかで膝の内側や後ろ側に筋肉が引っ張られるような鈍い痛みを感じたら変形性膝関節症を疑ってください。
知念弘先生「沖縄では5万人くらいの人が変形性膝関節症の膝の痛みでなやんでいると推定されます」
変形性膝関節症とは年齢を重ねるごとに、関節の軟骨がすり減って、痛みが発生する病気。進行すると、膝関節が変形し、歩けなくなったり、寝ていても痛いという状態が続き、寝たきりの原因になることもあります。今の治療の中心となるのが運動療法です。
知念弘先生「膝の周囲の筋肉を鍛えることによって関節を保護するってことが非常に大きい要素になります」
継続して行うことが大切な運動療法自宅でもできる運動を紹介していただきました。膝周辺の筋肉をストレッチやマッサージでほぐして運動をスタート
「太ももの前側の筋肉を鍛える1」まずは太ももの前側運動です両手を床につけて、膝が軽く曲がるようにタオルを膝より少し下にしきますそして、太ももの前の筋肉を意識しタオルをつぶすように膝をのばします。
「太ももの前側の筋肉を鍛える2」同じく太ももの前側の運動タオルを膝にしき、背筋を伸ばして前側の筋肉を意識しながら膝をくりかえし伸ばします
「太ももの内側の筋肉を鍛える」次は、内側の筋肉両手を床につけて、膝を伸ばし、タオルを太ももの内側にはさんでタオルをつぶすように力をいれます。
いずれの運動も、5秒間を10回ずつが目安ですが・・・
下里さん「同じ膝関節症の人でも症状は人それぞれなので回数はあくまで基本で、自分の体にあわせるということが大事になってくると思います」
一番重要なのは自分のできる範囲で行うこと、無理をしないことです!
下田さん「壊れる関節というのは一番がんばっている関節で6その下にある足関節・股関節・その上にある骨盤の動きが怠けていて、膝に負担がかかる」
怠けていた筋肉の動きを引き出す!バランスボールを使って股関節やおなか周りなど使っていなかった筋肉の動きを引き出して膝の負担を減らすことも有効な運動です。「おなか周りの筋肉を動かす!」バランスボールに足をおいておなか周りの運動です。おなかに力を入れて、足を左右にうごかします。
「おしりと太ももの裏の筋肉を動かす!」同じように足をのせ、おしりをひきあげると、おしりと太ももの裏側の筋肉を刺激することができます。この運動も無理に回数を設定する必要はありません。
下田さん「楽に、がんばらないということが大切なことかなと思います」
これらの運動は、病院だけでなく、行政や民間が行う健康体操教室でも指導が行われています。
知念弘先生「(膝痛が原因で)引きこもってしまうと精神的に落ち込みますし、悪循環になりますから」「楽しみながらやるっていうのことが大事だとおもうんです、」
外にでて、友達と一緒に運動を行うことは膝の痛みの解消とともに精神的な支えにもなるようです。
おばあ「和気あいあいとやっていますので」「ほんとにこの教室にかよってよかったと思っています」「とってもたのしいです、ここにくるのが」「私は体の健康よりこころの健康」
病院でのリハビリは、上限日数も決まっていますので、各地で行われている体操教室なども大いに利用したほうがよさそうですね。自分の体と相談しながら、無理をせず楽しく運動を続けていくが体と心の健康につながるようです。