※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
News Photo

Qリポートです。総額2兆円の定額給付金の支給が決まり県内では214億あまりが支給されます。支給が決まり対応に追われ役所の対応や使い方を任された国から迫られた国民に、そして本当に景気浮揚のきっかけになるんでしょうか。中村記者です。

今月4日、衆議院で再可決された2008年度補正予算。麻生内閣が政策の目玉にしていた総額2兆円の定額給付金の支給が決まり、すでに全国の一部市町村では支給が始まっています。給付される金額は一人あたり1万2000円。またことし2月1日時点で65歳以上の人と18歳未満の人には2万円が支給されます。

支給を来月下旬から予定している那覇市では対策室を設置。来月中旬に市内全世帯への申請書の送付にむけて作業を進めています。

街頭インタビューQ.給付金支給された何に使いますか?

30代男性「とりあえずおいしいもの食べちゃう!」50代女性「あんまり当てにもしていなかったんですけどねぇ。もらってから考えます」20代女性「今のところ貯金です」

一方、給付時期に合わせてプレミアムをつけた商品券を発行する地域もあります。嘉手納町の商工会では地元での消費を活性化させようと7年前から商品券を発行し地元の住民にも定着しています。この給付金に合わせて、これまで1万円で1万500円分の買い物が出来ていた商品券が今回1万1000円分の買い物が出来ます。

嘉手納町商工会池原稔会長「地元の景気をよくしていくと地域を活性化して言うことでやっていきたいなと」

しかし県内では定額給付金の支給については今でも疑問を感じる人は少なくありません。

50代女性「最初からあまり定額給付金には賛成じゃなかったんで、他のに使われたほうがいいんじゃないですか」20代女性「職業探しとかにそういうところにお金を当てたほうがいいじゃないかな」20代女性「やることやらないで選挙のためにやっている感じがいやです」

経済の専門家も給付金がもたらす経済効果について厳しい見方をしています。

りゅうぎん総合研究所 久高豊さん「定額給付金は消費を刺激するためにやるのもなんですがそれが消費に回るのかというのがポイントですね」「一部しか消費に回らないじゃないかと予想されるところですね、そうするとそんなに大きな効果は期待できないじゃないかということになると思いますね」

久高さんはそれよりも失業者など次の雇用に結びつく職業訓練のための教育費などに回すべきと指摘しています。もうすぐ支給が始まる定額給付金。県民に給付金を支給するためにかかる事務的費用はおよそ10億円といわれています。多くの経費をかけて国民に任せられた給付金。今後の経済効果を注目したいところです。

スタジオ「今年度内に支給を予定しているのは国頭村と与那国島それに恩納村です。試算ですが、今回の県内に支給された給付金がすべて使われたと仮定した場合、県内のGDPを0.2%押し上げるということです。しかし本当に必要なのは国民が抱えている将来の不安を払拭させるための政策であり、そのために2兆円もの税金を使うべきではなかったでしょうか」