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このコーナーでは、沖縄生まれの製品を紹介しています。きょうのうちなームーンは、宮古上布の糸です。そして、その糸を作ってる魅力的な女性、来間ヨシさんも紹介します。
苧麻『私は苧麻。宮古の方言ではブーといいます。いらくさ科の多年生低木で、宮古上布の糸は私が原料です。』
多良間島のある民家。ここで宮古上布の糸作りをしている来間ヨシさん。先月95歳になりました。ヨシさんは 自宅の裏に植えている苧麻から糸を作っています。毎日この場所に座って 朝から日が暮れるまで、黙々と糸づくりを行っています。ヨシさん、いつから糸づくりを?
ヨシさん「生まれた時からずっとやってるよ」
そうですか。すごいですね。随分長く続けておられますね。
ヨシさん「仕事が無いのに 目が悪くて この仕事をするしかないさあ」
目が悪くなってといいますが、私苧麻で糸を作るヨシさん、見てのとおり 髪の毛ほどのほそーい糸を手際よく撚っています。
一日でどのくらいつくりますか?「200尋くらいじゃないかなあ」楽しいですか?「ぶーづくりは楽しくも無いけどボケ防止でやっているさあ」「生きている間はやるさあ」
ヨシさんが撚る糸は 評判がよく、宮古島からわざわざ織物を織っている人が訪れて買っていくそうです。
苧麻『そうやって私は 宮古上布に生まれ変わっていくのです。素敵でしょう。』
「120までは がんばりたいと思うさ だから、またいらっしゃい」
私達は 伝統工芸品などは 殆ど完成品しか目にしないものですが、こうやって ひとりひとりの熟練された方々の工程がひとつの作品になるのです。