こんにちは、ザ・スポーツです先月、県出身の大城みさきさんが北京オリンピックの代表に選ばれた女子ウエートリフティング。しかし活躍しているのは大城さんだけではありません。県内には4年後・8年後を目指す未来のオリンピック候補生が着々と育っています。その候補生達が競い合う全国高校女子ウエートリフティング選手権が、昨日・今日と、沖縄で初めて開催されました。
自分の体重以上のバーベルをもち挙げる女性達、みんな花の女子高校生達です。インターハイの種目にはいっていないため、3年生にとってはこの全国高校女子ウエートリフティング選手権が高校時代の集大成となります。しかも今年は、沖縄で初めての開催、県出身の大城みさきさんがオリンピックの代表に選ばれたことも重なり、県内の選手たちの活躍に注目が集まっています。
この大会で団体優勝が期待される豊見城高校。中でも注目は、8月の日・韓・中ジュニア交流試合の日本代表に選ばれた69キロ級の谷山祐里奈さんと75キロ超級の仲村理奈さん。特に仲村さんは、予選ランキング全国トップ世界ジュニア大会でも4位という実績を持っています。
そんな仲村さんは女の子特有のこんな悩みを話してくれました。
仲村さん「スポーツに関しては、ほんとに邪魔ですね、ははは」
恥ずかしがって口には出しませんでしたが、バーベルを挙げるときに胸が邪魔なんだそうです(笑)
そしてもう一人、58キロ級の波平椎名さんです。波平さんの予選でのランキングは6位、波平さんの上位進出が団体優勝の鍵になります。周りの仲間の活躍にあせり、苦しんだ時期もあった波平さん。
しかし・・・
波平さん「あせるよりは今やれることをやったほうがいいと思うのでがんばってます」
こんな風に、前向きに練習に取り組めるようになったのも、仲村さんと谷山さんのおかげなのです。
波平さん「自分が悩んだとき2人が助けてくれて、2人がいなかったらウエートリフティングはやっていなかったです。 (個人戦で)表彰台に上ることもですけど、悔いのないような試技をしたいです」
波平さん「気合をいれようと思って切りました」
気合十分の波平さん昨日の58キロ級に出場しました。ウエートリフティングは、スナッチとクリーンアンドジャーク。この2種目の試技を3回ずつ行い、ベスト記録の合計で順位を競います。
最初に行なわれたのはスナッチ。波平さんは63キロを成功させると、3回目、自己ベストと同じ65キロに挑戦しますが、失敗。スナッチを終えた時点で5位クリーンアンドジャークで逆点を狙います。2回目の試技で、自己ベストにあと1キロとせまる75キロに挑戦し、見事成功させます。そして3回目波平さんは賭けにでました。
スナッチで4位につけていた福島明成高校の官野選手がジャークで77キロに挑戦することがわかり、申告していた重量76キロを変更・・・
波平さん「やるしかないって感じで・・・ 先生からの指示があって、自分でやると決めました」
今まで触れたこともない、78キロのバーベルに高校時代のすべてをぶつけました。
波平さんは総合6位に終わりました。
波平さん「最後の最後に力が出せないところが、まだまだだなと思いました。 勝負強くなりたいです。いつもいつも練習ばかりしてきたんですけど、ウエートに出会えてよかったと思います。」
そして、悔しさの残った波平さんの雪辱を谷山さんが誓いました。
谷山さん「(波平)椎名の分もがんばるさあね。自己新とるさ」
波平さんの思いも胸に今日の大会に挑んだ谷山さん、スナッチ終了時点で1位の埼玉栄高校:柿沼選手に4キロ引き離れます。そしてジャークの3回目先に競技が終了した柿沼選手の記録は97キロ。谷山さんは逆点をかけ自己ベストの101キロに挑戦しますが失敗。
そして最終種目の75キロ超級。悔しさの続く豊見城高校その思いに最後に答えたのが仲村さんでした。スナッチ84キロ。 ジャーク100キロ。で見事優勝!
豊見城高校は団体2位となりました。
残念ながら、今回団体優勝を逃した豊見城高校ですが、仲村さんと谷山さんは、日・韓・中ジュニア交流試合を控えていて、波平さんも大学に進学してウエートリフティングを続けるということです、3人の活躍に今後も期待できそうです。以上、ザ・スポーツでした。