与野党逆転の結果を受けて、今後どうなるのかを担当の金城記者に聞きます。金城さん、仲井真さんの県政運営が注目されますが。
金城記者「野党多数となって、県の政策に対する議会の目は当然厳しいものになります。そこでまず真っ先に指摘されると予想されるのが、普天間基地の移設問題です。県内移設を、前の稲嶺知事が初めて容認して進められてきたこの普天間移設。県民世論は辺野古への移設に反対が多数を占め続けてきていますが、自民・公明を中心とした与党多数に県政が後押しされてきたわけです。今回の結果について名護市と宜野湾市で聞きました」
名護市・島袋吉和市長「基地問題においてはじっくりと知事と相談しながら、地元と協力しながらやっていきたい」
平和市民連絡会・当山栄事務局長「県議会で野党が多数を取ったことによって、県民無視の基地の県内移設を認める政策について大きな歯止めがかかるものと期待している」
宜野湾市・伊波洋一市長「稲嶺、仲井真県政が進めている県内移設に対しては県民はずっとノーと言ってきたわけですが、議席においてもノーが言えるような状況になっていくのではないか。（辺野古への移設に県があらためて反対しても）普天間のヘリ部隊や海兵隊の（グアムへの）移転は止まらないと思う。滑走路を（辺野古に）移すことに対してノーと言うことと、普天間飛行場の危険性を無くしていくこと、そして海兵隊やヘリをグアムに移す話しは切り離して進めるべき」
金城記者「伊波市長は、辺野古への基地をアメリカ軍が本当に必要としているとは思えないと述べていて、大事なことは沖縄からしっかり県内移設にノーと訴えること、そうすれば日米政府は動くと自信を見せています。野党多数の議会では今後、県内移設の見直しをめぐって議論が進められることが必至です」
そして注目されるのは議長が誰になるのかということですが。
金城記者「これまで過半数を取ったところから議長、副議長を出していました。自民党がそうでした。今回の場合、野党第一党の社民党から議長を出すのが有力とみられます。そうなると社民の新里米吉さんあたりになるのかとも思いますが、重鎮を重んじる議会からすると、当選回数６回、無所属で名護市出身の玉城義和さんの可能性も高いと言えるでしょう」
その議会運営は今後、どうなっていくんでしょう。
金城記者「選挙後初めての議会、６月定例会は今月26日にも始まります。これまでのように多数与党を背景に仲井真知事が進めてきたことがこれからはそうはいかなくなるわけです。県当局が議会対策を誤ると、大田県政の少数与党の時のように議会空転も十分あり得ます。６月議会での県の対応が大いに注目されるところです」