県議選挙はいよいよ大詰めです。終盤の情勢を担当の金城記者に聞きます。候補者の戦いや有権者の反応はどうでしょう。
金城記者「12選挙区で71人がしのぎを削っています。特に16人が立候補している那覇市区、9人が争う浦添市区、少数激戦の沖縄市区は候補者の遊説回数を増やし、また運動員を大量に動員した票集めが激しくなっています」
今回の選挙、基地問題ではなしに後期高齢者医療制度をめぐって、国政選挙並みの戦いとなっているようですが。
金城記者「やはりこの医療制度は国民全体にかかわる分、必然的に選挙の争点となりました。この医療制度について、お年寄りに話を聞きました」
「反対だね。どうしてこんなになったのか。私なんか政治関係は分からんけど」
「反対、だって払いきれないもん。年寄り、働けないもん。どこから収入持ってくる?どんなにしても(年金から)引いたら生活できない」
金城記者「私たちもいつか75歳になるわけです。そこで野党は中央から党首クラスが相次いで応援に入り、この医療制度の廃止を訴えています。野党がこの医療制度の廃止法案を参議院に提出し、本格的に審議入りしました。この後、参議院から衆議院に送られるんですが、その間に県議選があります。しかも野党は福田総理の問責決議案提出を決めています。つまり沖縄の県議選がこの制度の是非を問うバロメーターになり、政局を大きく左右することにもなるわけです」
全国的にも注目される県議選ですが、与野党の勢力はどうなっていますか。
金城記者「選挙前の県議会の与野党の勢力は与党が27、野党が20、欠員1となっています」
金城記者「注目は与党が安定多数を維持できるか、それとも野党が逆転するかです。与党は仲井真県政が政策を進めやすいように絶対過半数は制したい。一歩の野党は逆転で仲井真知事の医療や福祉、基地問題などの政策に影響を与えたい。与野党の思惑が激しくぶつかる選挙戦となっています」
金城記者「現時点では高齢者医療制度の追い風に乗る野党に勢いがあります。与党は逆風の中、過半数維持の運動を展開しており、精力的には拮抗するのではないかと見られています」
その与野党の攻防の結果は、11月の那覇市長選挙をはじめとする県内政局に大きな影響を与えるのは必至で、明日までの選挙戦を注目したいです。