プロ野球の春季キャンプも昨日で阪神とオリックスが沖縄での1次キャンプを終了し、これで9球団のうち3球団が沖縄を離れました。
そんな中、石垣島で今年初のプロ野球キャンプを張る千葉ロッテマリーンズがこの土日、キャンプ最後の週末を迎えました。大勢のファンが集まる中、島のヒーローがマウンドに上りました。
ここまで、お天気に恵まれなかった石垣島初のロッテキャンプ。島の人々の願いを込めた「てるてる坊主」も作られ、その効果もあって、先週土日は快晴!球場には、キャンプ始まって以来最多の5500人のファンが訪れました。
保育園児「祐太にいにい頑張れ〜」
この日は午後から紅白戦。地元の大きな期待を集めて先発マウンドに登ったのは、島のヒーロー大嶺祐太投手でした!
故郷でのキャンプだけに、注目度は他の1軍選手を抑えて大嶺投手がナンバーワン!大嶺が歩けば、あちらこちらから声援が送られます。
「大嶺頑張れ〜!祐太〜」
地元の期待に応え、1軍入りを目指す大嶺投手にとって、この紅白戦は大事な1戦でした。
大嶺投手「(紅白戦の登板は)2回目なので、コントロールを気をつけていきたいと思います。(Q:ズレータ選手との対戦もありますが?)直球でいきます!」
この日の会場アナウンスを務めたのは、ロッテキャンプ誘致に奔走した石垣島限定ファンクラブ「1SHIGAKI26」の会長、大城文博さん。大城さんは経営するかまぼこ店の仕事もしながら、毎日、ボランティアとしてキャンプを支えています。
大城さん「土日なると観光客も集中しちゃうんで、その時にお店のお客さんもちゃんとしなければいけないし、でもやっぱりキャンプの責任もあるんで。その辺の難しさはあるんですけどでも楽しいです」
さらに、バックネット裏には大嶺投手の八重山商工時代の恩師伊志嶺監督の姿も・・・。
伊志嶺吉盛監督「4〜5年前までどういう子どもだったの?という感じよ。野球をやるだの、辞めるだの言っていた子がね。良く投げるものだと思いますよ。成長したと、その一言につきます」
ちなみに大嶺投手はプロ入り後、母校の八重山商工に総工費およそ300万円をかけた屋根付きブルペン、通称「大嶺ブルペン」をプレゼント。後輩達は、第2の大嶺祐太を目指し、ここで練習に励んでいます。
様々な人々の熱い視線を浴びる中、大嶺投手はマウンドで怪腕を披露します。
1回の表、先頭バッターを3球で打ち取った後、続く2番早川選手と、3番竹原選手をチェンジアップで料理し、打者3人をわずか7球で仕留めます。
続く2回の表は、ロッテの主砲「パナマの怪人」ことズレータ選手との直接対決。
1球目!内角低めに外してボール。続く2球目は、内角高目のストレートを詰まらせ、セカンドフライに打ち取り、この勝負、大嶺投手に軍配が上がりました。
伊志嶺監督「結構詰まっていたね。差し込んでいたよね」
この後、大嶺投手は2アウトの後、フォアボールでランナーを出すものの、後続を抑えて規定イニングの2回を22球、無失点で抑えるナイスピッチング。
するとバレンタイン監督が・・・。
何と、大嶺投手のピッチングがもっと見たいと思ったのか、あるいはファンサービスか、さらに3回も投げるようにと異例の登板指示。この監督の計らいに大嶺も応えます。
集まったファンを前に、最速145キロのストレートも披露し、今シーズンの1軍入りを猛烈アピールしました。
観客「あ〜もう素晴らしかったですね」「かっこよかったです」
大嶺投手「最初の試合よりストレートは良くなかったんですけど、上手くチェンジアップでアウトが取れたので、自分にとっても自信になったので良かったです。変化球の調子も真っ直ぐの調子もいいので、仕上がり自体はいいんじゃないかと思います」
また、昨日は石垣島の青年会がこれまで雨続きで出来なかった民俗芸能を初めて披露!
初のロッテ石垣島キャンプは、球団と地域がまさに一つになって作り上げる最高の週末を送りました。
ロッテ石垣キャンプは、キャンプ地を訪れる人たちへ練習を見るだけでなく、もっと球団と触れ合い、地域と触れ合ってもらおうと、まさに球団と地域が一つになったファンサービスを展開。これまでの県内キャンプとは違うスタイルを生み出しています。ロッテの石垣キャンプは今週水曜日までです。