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沖縄戦の集団自決を巡る高校歴史教科書の検定問題で、文科省は訂正申請を出している出版社に対して「軍命は確認されていない」と話し、前の検定意見の姿勢を崩していないことがわかりました。

これは12月4日、文科省が訂正申請を行っている出版社に対し説明したもので、日本軍の直接的な命令があった事は確認されていないとして明記しないよう示唆していたものです。

その一方で文科省は「軍の強制」については認める説明をしていて、住民たちが集団自決に追い込まれていった複合的な要因をより詳しく書くよう求めていたこともわかりました。

これを受けて出版社側では、集団自決が起きる前に住民に手榴弾が配られていたことなどを詳しく書く方向で検討していますが、一方で、この背景に軍の直接的な関与以外の要因を付け加えさせ、日本軍の強制性を薄めるための意図があるのではとも危惧しています。

またこうした出版社に対する指示は、先の検定意見を撤回する意思がないことを示しているともとれ、沖縄県民の意思に反するものと抗議の声も上がっています。