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沖縄戦の集団自決を巡って、日本軍の元隊長らが作家の大江健三郎さんなどを相手に起こしている裁判で、9日、大江さんが出廷し「軍の命令があったと考えている」と証言しました。

被告の大江健三郎さんが初めて法廷に立つということで、特に注目が集まった裁判。沖縄戦当時、座間味島と渡嘉敷島に駐留していた日本軍の元隊長と遺族が、大江さんの著書「沖縄ノート」で集団自決を命令したようにとり上げられ、名誉を傷つけられたとして謝罪などを求めています。

9日の法廷で大江さんは「ごく普通の人間も軍隊で活動する場合に大きな罪を犯しうるということが私の主題だった。隊長個人の資質や性格によって選択されたというのではなく、軍隊が命令したものだと書いている」と反論しました。また「集団自決が愛国心によるものなどというのは人間を貶めること。日本軍の命令や強制を訂正する事実も見つけていない」と強調しました。次回は12月21日に開かれる予定です。