※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

意見の隔たり埋まらず

News Photo

普天間基地の名護市辺野古への移設計画について、政府と地元が話し合う協議会が7日朝、10カ月ぶりに総理官邸で開かれました。滑走路の沖合い移動などを求めた仲井真知事に対し、政府は日米合意計画が基本との姿勢は崩さず、意見の隔たりは埋まりませんでした。

ことし1月以来の開催となった協議会。この中で仲井真知事は、これまで協議会の中では公式には要求する発言をしなかった滑走路の沖合い移動をはっきりと求めました。

この要求に対し、政府は地元の意見に耳を傾ける姿勢をこれまでよりも強く示しながらも「日米合意案が基本」とのスタンスは全く変えませんでした。

石破防衛大臣は「もっと沖に出せということですよね。そうするとでは藻場はどうなる、ジュゴンはどうなるということに必ずぶつかるわけです」と疑問を呈しました。

双方とも協議会では「対話の再開が大切」と強調していましたが、滑走路の位置を巡る意見の隔たりは結局10カ月前と変わりませんでした。

News Photo

普天間基地の名護市辺野古への移設計画について、政府と地元が話し合う協議会が7日朝、10カ月ぶりに総理官邸で開かれました。滑走路の沖合い移動などを求めた仲井真知事に対し、政府は日米合意計画が基本との姿勢は崩さず、意見の隔たりは埋まりませんでした。

ことし1月以来の開催となった協議会。この中で仲井真知事は、これまで協議会の中では公式には要求する発言をしなかった滑走路の沖合い移動をはっきりと求めました。

この要求に対し、政府は地元の意見に耳を傾ける姿勢をこれまでよりも強く示しながらも「日米合意案が基本」とのスタンスは全く変えませんでした。

石破防衛大臣は「もっと沖に出せということですよね。そうするとでは藻場はどうなる、ジュゴンはどうなるということに必ずぶつかるわけです」と疑問を呈しました。

双方とも協議会では「対話の再開が大切」と強調していましたが、滑走路の位置を巡る意見の隔たりは結局10カ月前と変わりませんでした。

どうなる今後の協議会

東京で取材にあたった岸本記者です。協議会の主宰が、これまでの防衛省と内閣府の共催という形から、官房長官の主宰に格上げされたということですが、これで話し合いがスムースにいくことにつながるんでしょうか?

岸本記者「これは仲井真知事が直接政府に求めていたことでもありますが、官房長官が主宰したからといって、事態が県にとって有利に働くという訳ではないと思います。協議会に出席している石破防衛大臣や岸田沖縄担当大臣の他にも、財務大臣の額賀さんは元防衛庁長官としてV字計画をアメリカとまとめた人物ですし、そして外務大臣の高村さんも前の防衛大臣で、合理的な理由がない限り、政府案は変えられないと発言しています。ですから協議会の中で、県が政府の厚い壁を崩すのは非常に難しい状況にあると思います。それでもこれまで防衛省と完全に対立関係にあった県としては、官房長官の主宰にしたほうが、まだ地元の意見は言いやすいという程度だと思います」

知事はきょうも防衛省をこう批判しています。

仲井真知事「防衛省とあの関係は(情報を)小出しにしか出してこない。滑走路だっていつの間にか1800mだし、軍民共用(空港)もいつの間にかなくなっている。再編交付金についても、ああいうやり方は大反発を食らうだけで、何の意味もない」

岸本記者「県としても振興策や交付金がストップされている現状に、現実的な焦りはある訳です。協議会は、滑走路の位置をずらすかずらさないかということが話し合いの中心となっていますが、それよりも本当に辺野古の貴重な生態系が守られるのか、アメリカ軍は過去に5回も墜落事故を起こしたオスプレイという危険な航空機を辺野古に配備する計画を持っているようですが、その点は日本政府としてはっきりとどうなのか、そういう、本当に地域住民が知りたい点を明らかにしていく場にするべきだと思います」