※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
News Photo

沖縄戦当時渡嘉敷島と座間味島で起こった「集団自決」をめぐり、元日本軍隊長とその遺族が名誉を傷つけられたと、岩波書店と作家の大江健三郎さんを訴えている裁判の出張法廷が沖縄で開かれました。

出張法廷は大阪地裁が開いたもので、証人として、およそ330人の住民が亡くなった渡嘉敷島の集団自決を体験した金城重明さんが出廷しました。

金城さんは裁判で「日本軍が重要な武器である手榴弾を配り、軍の自決命令なしに集団自決は起こりえなかった」と証言しました。

これに対し原告側は「金城さんには手榴弾が手渡されておらず、隊長の命令は具体的に伝えられていない」と反論しました。

文部科学省が教科書検定で、軍命削除の意見が加えた根拠の一つとなったこの裁判は、11月に大江健三郎さんの尋問、来年3月までに判決が出る見込みです。