2月の参議院補欠選挙に続いての選挙です。今回の選挙の争点は年金問題や憲法改正問題です。それに加えて沖縄においては教科書検定問題や基地問題が争点となります。特に下の2つが県内では注目されますね。
基地問題は、普天間の移設問題を中心とした基地問題が当然、争点になります。辺野古に海上自衛艦を投入してまで現況調査を行った日本政府。日米再編に絡んで与那国島に強制的に入港したアメリカ艦船など、その是非が問われます。
さらに文部科学省が教科書検定の際、沖縄戦の集団自決の日本軍の関与について、教科書出版社に対して削除、修正を求めた検定問題です。従軍慰安婦、集団自決でも安倍政権はこの間ずっと軍隊の悪いイメージを払拭する方向に進めています。まずはそういう安倍政権を県民がどう判断するのか。そして撤回を求めていくに当たって同じ与党の側から修正を迫るのか、または沖縄の怒りを野党候補に託して沖縄戦の認識を訴えていくのか。県民の判断が問われることになります。
「安倍政権を沖縄がどう評価するのか注目されますね。」
こちらをご覧下さい。参議院の定数は242。そのうちの半数121が今回改選される議席です。非改選では野党が63と、与党を5議席上回っています。
与党が今回の改選で過半数を取るためには64は必要です。一方の野党は59を取ればいい訳です。
与党は年金問題や政治とカネの問題、閣僚の不用意発言などで安倍政権の支持率が低下していまして与党には逆風、野党には追い風となっています。特に与党は各種世論調査で比例区は野党に差を空けられています。過半数を取るためには、選挙区を取らなければなりません。
しかし、定数2などの複数区で分け合っても、29ある1人区がより重要になってきます。この1人区をどれだけ多く取れるか、そこに今回の選挙の鍵がかかっています。
もちろん沖縄も1人区。しかも与野党一騎打ちですから全国的に注目を集めています。
「そして憲法ですが、いよいよ憲法改正に向けた国民投票が3年後に控えていますよね。」
まさにその時、憲法改正に向き合うのが今回選ばれる議員たちです。野党は過半数を制して憲法改正の動きに歯止めをかけ、安倍政権を揺さぶって政局へと持ち込み、衆院解散総選挙へとの思いがあります。一方の与党は過半数を維持して政局の安定をという思いです。
「今回の参議院選挙はこれまでになく選挙直後から政局を大きく揺さぶる要素をいくつも含んでいて目が離せない選挙になります。」