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国の高校教科書の検定で、沖縄戦の集団自決の記述から日本軍の命令が削除された問題で、県議会は削除撤回を求める意見書を全会一致で可決しました。

県議会は22日午前、本会議を開き、教科書検定に関する意見書を審議してきた文教厚生委員会から意見書が提案されました。

前島明男委員長は「沖縄戦における集団自決が日本軍の関与なしに起こり得なかったことは紛れもない事実であり、筆舌に尽くしがたい犠牲を強いられた県民にとって、今回の削除、修正は到底容認できるものではない」と述べました。

意見書では教科書検定意見が撤回され、記述の回復が速やかに行われるよう求めていて、全会一致で可決されました。県議会の要請団は本会議後上京し、文部科学省や内閣府などの関係機関に要請行動を展開します。

軍命削除については県内41の市町村のうち36の議会で検定意見に反対する意見書を可決していて、全県民的な反発を生んでいます。

一方、この問題で塩崎官房長官は会見で「検定意見の制度にのっとって行われることと理解しているので、文科省で適切に対処するものと考えている。沖縄の過去の歴史について、いろんなデリケートな問題についての配慮は絶えず必要だというのは間違いありませんが、今回の件は今申し上げたようなことだと思う」と述べ、教科書検定制度に委ねる考えを示しました。