※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
先月、アメリカ軍嘉手納基地の駐機場で大量の燃料が流出した事故を受け、県は基地に隣接する排水溝の水質調査を実施し、影響を調べています。比嘉記者です。
比嘉記者「嘉手納基地の駐機場に流れ出た燃料はおよそ8700リットル。これだけ大量の流出にもかかわらず、事故が地元に報告されたのは一週間後のことでした」
この事故は先月25日、嘉手納基地内の駐機場で航空機に給油中、ジェット燃料がタンクから漏れ出したもので、回収できなかった8700リットルが流出したものです。アメリカ軍側は「燃料は基地の外には流れ出ていない」として、先週金曜日までその事実を日本側に報告していませんでした。
報告をうけた県は、きょう、現場付近の排水溝で取水調査を実施。また嘉手納町や北谷町など3連協では幹事会を開き、今後の対応を協議しました。
嘉手納基地では過去にも度々燃料漏れの事故が起こり、漏れた油が基地の外へ流出しています。最も被害が大きかったのが1967年に基地から漏れた航空機燃料などが周辺の井戸水に混ざり、「燃える井戸事件」といわれたもの。また93年には中部地区の水源の一つである嘉手納基地内の井戸が油で汚染されていたり、その翌年の94年にも漏れた油が基地の外の海岸付近にまで流れているのが確認されました。
北谷町・野国昌春町長「報告が遅れるというのは付近住民に不信感を抱かせる」
アメリカ軍は燃料漏れ流出事故の際、配水管から基地の外へ油が漏れないようオイルフェンスを張ります。軍は今回このオイルフェンスに油が付着していなかったことを理由に基地の外へは流出していないと説明していますが、土壌汚染なども懸念され、今回の連絡の遅れは地元を軽視したものだと反発の声が高まっています。