※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
名護市辺野古への基地建設で国が事前調査のため実施した調査機器の設置は、20日でほぼ終了したと見られます。那覇防衛施設局が設置したのは、海中でサンゴやジュゴンを調査する機器、100機あまり。このうち水中ビデオカメラの一つがアメリカ海兵隊のキャンプシュワブから約500メートルの沖合い、水深約3メートルの海底に設置されています。
カメラはジュゴンなどの海生生物が茂場を利用している状況を調べるもので、2台がセットでジュゴンが通ると見られる水路を監視するように設置されています。また、ジュゴンの鳴き声を記録するパッシブソナーは緑色の本体と受信機がケーブルで接続されています。20日は辺野古の市民団体の代表の死去で喪に服し、海に出なかった市民団体のメンバーらは、21日の朝からカヌーで設置状況を確認。「干潮時には、パッシブソナーの一部が海面上に出るため、船の航行に危険を及ぼす可能性がある」などと設置の方法にも疑問を投げかけました。
それぞれの機材のそばではQABの撮影中、様々な生き物が動く姿が見られました。午後には辺野古の浜でアメリカ海兵隊の水陸両用車が沖合いの大型艦船に乗り込む訓練を開始し、海岸は再び、黒鉛とオイルの臭いに包まれました。国の作業が終わるのを待っていたかのように、今度はアメリカ軍があわただしく訓練を行う様子に、市民団体や住民も反発を強めていました。