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2008年度から使用される高校教科書で、文部科学省が沖縄戦で日本軍が集団自決を強制したという記述を削除するよう求めた件で、県内の教育者らで作る団体が強く反発しています。「軍の強制」の削除は歴史の事実を曲げると抗議しているのは、大学の教授や小中学校・高校の教師、平和ネットワークなどの市民団体で作るグループです。

抗議文では去年まで認められていた「軍の強制」を削除することは沖縄戦の実相を歪め、戦争を美化してしまうと強く批判、文部科学省に修正指示の撤回を求めています。

また、文部科学省は集団自決を巡り、大江健三郎さんと岩波書店が名誉毀損で訴えられた裁判で争われている原告の主張を修正指示の理由にあげています。これに対しても市民団体は裁判を恣意的に利用し、国への犠牲的精神に基ずく美しい死であったと一方的な歴史観を押し付けるものと強く反発しています。

その上で、このままでは教科書から沖縄戦の実相が消えてしまうと危機感を抱いていて、6日に修正指示の撤回を求める緊急の抗議集会を開く予定です。