13日に宜野座村でアメリカ海兵隊員が国道を走る一般車両に銃口を向けた問題で、宜野座村議会はきょう基地関係特別委員会を開き、異常な行動を二度と繰り返さないようアメリカ軍に抗議することを決めました。
基地関係特別委員会は13日、海兵隊の水陸両用車が訓練中に故障し、この車両を守るように兵士が国道沿いの茂みから数時間にわたって一般車両に銃口を向けた問題に対するものです。海兵隊員は宜野座村職員の抗議を直接受けた後、一旦、砂浜に退きましたが、職員がその場を立ち去ると国道沿いに移動して県民に銃口を向けていました。
15日の委員会ではアメリカ軍の地元軽視軍事優先の態度が鮮明になっていることについて断固とした措置を取るべきだといった意見が相次ぎました。また、この問題が起きた当時県外に出張していた東肇村長も「住民地域に武装した兵士がいるなんて、地域住民に不安を与えるし、『あってはならん』と強く抗議したい」と、アメリカ軍の行為に怒りをあらわにしました。
また、14日、民間の駐車場に海兵隊のヘリコプター2機が不時着した金武町でもきょう15日に基地関係特別委員会が開かれ、19日月曜日以降に臨時議会を開いて抗議決議を採択する方針を決めました。委員会では、海兵隊報道部が『天候が悪化し危険を避けるために予防的に着陸した』と説明していることに対し、仲間政治委員長は『予防着陸とはいえ民間地での着陸が繰り返されると沖縄のすべてがアメリカ軍への提供施設になってしまう』と危機感を示しました。
一方、金武町の儀武町長は、15日午後、施設局を訪れ、「ヘリパッドも訓練場もわずか数100メートル近くの基地内にあるのに『安全のために』予防着陸したとは理解しがたい」と抗議し、その後記者団に対して「誰のための安全かということをアメリカ側につきつけるべきだ」と語気を強めました。