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アメリカ空軍は明日、最新鋭のステルス戦闘機F22を嘉手納基地に配備する予定です。

このF22について、アメリカ軍は数ヵ月に限った一時的な配備としていますが、嘉手納町など周辺住民は、最新鋭迎撃ミサイルの配備やパラシュート降下訓練、今度は最新鋭ステルス戦闘機と、基地負担の軽減どころか強化の一途にしか見えない状況に強い不安を感じています。岸本記者の報告です。

嘉手納町・田仲康栄議員「彼らが言うような『良き隣人』というのは口先だけではないかと思いますね」

年明けの静かな夜を切り裂いたF-15戦闘機の深夜の離陸。地元の中止要請を無視して行われたパラシュートの降下訓練。そして、今年度中の本格的な運用開始向け、着々と準備が進む迎撃ミサイル・パトリオット。

地元の感情を逆なでするような基地の運用を行うアメリカ軍が、あすにも国外で初めて嘉手納基地に12機配備するのがF22戦闘機です。

敵のレーダーに写りにくい『ステルス性』と、他の戦闘機に比べ音速で飛行できる時間が極めて長いという特徴を持つF22。

アメリカ軍は在韓米軍などと連携した訓練が目的と強調していますが、J10と呼ばれる国産戦闘機の配備を進める中国や北朝鮮へのけん制の意味があると見られます。

先月、マスコミ報道よりも後に、基地の司令官からF22の配備を伝えられた宮城嘉手納町長は_

嘉手納町・宮城町長「入れ替わり立ち替わり、最新鋭の兵器が配備される。地域住民穏やかならぬ気持ちであるだろうと思っております。配備についてはあくまで基地の機能(強化)につながるとの立場から、反対するという姿勢」

年間7万回もの航空機の離着陸に悩まされている周辺住民も心配を隠しません。

F22の配備について『3ヶ月から4ヶ月の一時的なもの』とするアメリカ軍。しかし、嘉手納基地ではかつてフィリピンの米軍基地の閉鎖の際輸送機などが『一時移駐』として飛来し、そのまま常駐化したケースもあります。

去年5月に出された米軍再編・最終報告。

沖縄の負担軽減をうたった最終報告では嘉手納基地所属のF-15戦闘機の訓練の一部を本土へ分散することが合意され、来月からその訓練の移転が始まる予定です。

しかし、嘉手納町民は最新鋭のF22の配備で、その負担の軽減部分が相殺され、逆に機能が強化されるのではないかと感じているのです。

去年から今年にかけて嘉手納基地では本当に畳み掛けるように基地機能の強化が進んでいますよね。

そうですね。そしてこのF22、実はいくつかのアメリカの最新鋭機の中で自衛隊の次の主力戦闘機として有力視されていて、今回の嘉手納基地への一時配備は日本向けのデモンストレーションとの見方もあります。

もしそうであれば、日米両政府が、いわば戦闘機の見本市として県民の頭の上を利用する訳で、新たな怒りも覚えます。