2006年も残すところ、あと2週間となりました。QABではこの一年、本当に様々なニュースをお伝えしましてきました。ステーションQではきょうから1週間、「沖縄この一年」と題して、そんな2006年を振り返ります。
1回目のきょうは「事件・事故・災害」です。
高江洲記者「午後になってまた雨が降り出しました。あ、いま土砂が崩れていきます。」
6月、活発化した梅雨前線の影響で、記録的な豪雨に襲われた沖縄県。中城村では大規模な土砂崩れが発生し県道が崩壊。土砂は日を追うごとに住宅地に迫り、一時は275人が避難しました。
中城村の土砂崩れから二日後、那覇市首里でも地盤が崩れてマンションが斜めに傾き、住民など86人が避難。2つの現場とも緊張状態は梅雨が明けるまでおよそ10日間にわたって続き、高台や丘陵地での土砂崩れ対策の根本的な見直しを迫る出来事でした。
目撃者「見たら、女の人が倒れて、動けないんですよ」
5月、那覇市松山のスナックで爆発、炎上。30歳の男が店内にガソリンを撒いて火をつけたもので、24歳の従業員の女性が死亡。火をつけた男は死亡した女性と以前交際していて、女性は男からストーカー行為を受けていると警察に相談していた矢先でした。男も重度の火傷を負い、3ヵ月後に死亡しました。
10月、宮古島市のコンビニエンスストアーの前で男性二人が突然自転車に乗った男に包丁で襲われ、一人が死亡。島内全域に緊急配備がしかれ、2日後、現場近くで容疑者の身柄が確保されました。
逮捕されたのは無職の30歳の男。犯行後、飲まず食わずで墓地に潜んでいました。
10月、ジョギング中の修学旅行生の列に夜勤明けのタクシーが突っ込みました。歩道を歩いていたお年寄りの女性が死亡し、高校生ら3人が怪我をしました。
9月、那覇市で作業員の男性がごみ収集車に巻き込まれて死亡。県内各地で収集車の安全対策や事故発生時の対応が再確認されました。
海の怖さを見せ付ける事故も発生しました。5月、波照間島で修学旅行に来ていた横浜の高校生2人が波にさらわれました。一人が死亡。一人はいまだ行方が分かっていません。
8月、伊平屋村で学校職員が飲酒運転の車で同僚をひきずり死亡させました。事件を受けて、県内でも飲酒運転の撲滅運動が強化され、各機関が罰則の強化を相次いで打ち出しました。
しかし、先月には名護市の区長が飲酒運転でひき逃げ事故を起こしたほか、ビールを飲みながら営業してた個人タクシーの運転手が逮捕されるなど、飲酒運転全国ワースト1の汚名を返上するにあきれた事件が相次ぎました。
そして、アメリカ軍関係者の事件は今年も県民を脅かしました。1月、北谷町のキャンプ・フォスター内でタクシー運転手が刃物で脅され、つり銭などを奪われました。事件から1ヵ月後、起訴と同時に20歳と21歳の2人のアメリカ兵の身柄が日本側に引き渡されました。
10月、本島南部のサトウキビ畑で連続不審火が発生。11月までにその数は確認されただけでも30件あまりに及びました。県警は中城村のサトウキビ畑に放火した56歳の男を逮捕。現在、厳しく余罪を追及しています。
このほか、今年は住宅を狙った放火事件も相次ぎ、県内の火災による死者数は11月末までに、すでに例年を大きく上回る27人に及んでいて、火の怖さをあらためて見せつけられた1年でもありました。