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きょう第3月曜日は、敬老の日です。

その敬老の日を前に、先週、美容介護を学ぶ学生が浦添市にある施設を訪れ、入所しているお年寄りたちに、ステキな時間をプレゼントしました。

施設で生活しているお年寄りたちにとって、待ちに待った日がやってきました。それは、エステサロンの日!

日頃、お化粧をする機会が少ないお年寄りたちに、メイクやマッサージを楽しんでもらおうというものです。施設を訪れたのは、美容介護を学ぶハイジア・ヒールプロスクールの学生とスタッフです。

美容介護とは、沖縄で生まれた新しい介護のスタイル。皮膚やメイクから介護に至るまで幅広い技術と理論を学ぶもので、7年前に奥平郁江さんによって始められました。

奥平さん「銀行に私が勤めてた支店にお年寄りの方が年金デーで来られた。とてもきれいなお召し物を着て来られたんですが、お化粧をされてなかったんです。とてもお着物とギャップを感じたので、せめて口紅だけでもとメイクをして差し上げたのですが、そのときにすごく喜んでいただいて」

その時の出来事がきっかけで、奥平さんは美容介護を学ぶための学校を立ち上げました。施設に設けたサロンでは、お年寄りたちが自分で好きな色を決めてネイルやメイクをしてもらいます。

決められたルールの中で生活をしているお年寄りにとって、この色を選ぶという小さな自己決定から満足感が生まれ、自然と笑顔がこぼれます。

マッサージを受けたおばあちゃん「とってもいい気持ちだった、あはは」

メイクを受けたおばあちゃん「いい気持ちだね、たまにこんなやると。普段やらないから。きょうはおかげ様でありがとうございます」

「あらカメさん!若返ったね!」

カメさん「12歳!」

「あきさみよなー、若返りすぎそれは!」「12歳は小学生よ!」

カメさん「あーそうだった、あんしーあたらんさー」

サロンを出て行くお年寄りの表情は、内面からあふれ出る笑顔でいっぱいでした。

介護老人保健福祉施設・アルカディア當眞由美子副施設長「(美容介護を受けた後)ご家族に会いたがる人たちが多くなる。面会人がまず増えてくる。そうすると、会話が多く増えてくるので、とても生活にメリハリが出てくる」

お年寄りたちの、いつまでも美しくありたい、きれいでいたいというそんな気持ちを引き出し、心から元気にする新しい試み、「美容介護」。これから健康長寿沖縄を支える大きな力となりそうです。