台風3号が沖縄に近づいています。すでに空の便で石垣島と波照間島を結ぶ4便が欠航するなど影響が出ています。
強い台風3号はきょう午後3時現在沖縄の南の海上にあってゆっくりと北北西に進んでいます。中心の気圧は950ヘクトパスカル、最大風速は40メートル。台風はこのままの勢力を保ちながら北上し、宮古島ではあすの昼過ぎに、本島地方ではあす宵のうちに風速25メートル以上の暴風域に入る恐れがあります。
また台風が西よりのコースを通った場合、石垣島でもあすの朝には暴風域に入りそうです。
台風が最も近づくのは宮古島であすの宵のうち、本島地方はあす夜遅くになりそうです。
このあとは長雨のため大規模な土砂崩れが起きた中城と首里のマンションの台風対策についてお伝えします。
先月10日の土砂崩れからほぼ一ヶ月がたった中城村の現場では、今も本格的な復旧工事には程遠く、今後の台風や雨に備えて被害の拡大を予防するための工事が続いています。
実近記者「こちらの土砂崩れ現場では台風の接近に備えて、これ以上、土砂が流れ出さないように鉄筋を2列に渡って打ち込み、その間には石を敷き詰めるという、かなり頑丈な堤防を作る作業が急ピッチで行われています」
この堤防は、土砂が迫っていた安里地区の住宅の目の前に作られているもので、その周辺部分はさらに土嚢で固められるなどして補強されています。
現在、中城村では崖の上の北上原地区の住人9世帯26人に未だ避難指示が出されているほかは、通常の生活に戻っています。
中部土木事務所では土に染み込んだ雨水を流れ出すための排水溝の整備をほぼ終えていて、土砂が再び流動化しないよう、万全の体制をとっています。
一方、長雨で地盤が沈下し、建物全体が傾いたままの状態が続いている那覇市首里のマンションではきょう午後から、台風3号に備える作業が消防隊員らによって行われました。
作業では、雨水を防ぐために地面に敷かれていたブルーシートが全て撤去され、マンション敷地内の亀裂部分には雨水の浸入を防ぐために土嚢が積まれました。いずれの現場も週末にかけて24時間体制での警戒が続きます。
一方、あすの昼過ぎに暴風域に入る恐れがある宮古島でもすでに波が高くうねりを伴った状態となっています。
あすはさらにおおしけとなる見込みです。荷川取漁港では、台風の接近に備えて漁師達が船を陸にあげてロープで固定していました。
陸上海上ともに厳重な警戒が必要ですが、台風情報は刻々と変わっています。最新の情報に注意してください。