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めざせ甲子園、4校目のきょうは、部員数がとても少ない中で、夏の大会に向け、チームの建て直しを図る南風原高校です。

今年で創立31周年を迎え、去年改築したばかりの近代的な校舎が印象的な南風原高校。しかし、小さなグラウンドは、現在も進む体育館の改築工事のため、去年の夏から、さらに3分の1が使えない状態が続いています。さぞ、野球部も狭いグラウンドで、窮屈に練習をしているのかと思ったのですが、おやおや、ちょっと集まりが悪いのでしょうか・・・?

監督「(今チームは全部で何名ですか?)部員、今、15名になりました。」

そうなんです。実は南風原高校野球部。今大会、最も部員が少ない野球部の一つなのです。その内訳は1年生8人。2年生5人。3年生2人。ちなみに、1年生と2年生の2人は今週入部しました…。

そして、練習はというと…、おっとっと。この4月、古豪、沖縄水産のコーチから転任してきた大蔵監督は…

監督「最初見たときは6名いましたね。」監督「9名いないということですね。もう、全くどう練習していいかも分からない状態でして」

チームの士気を高める、この帽子も、やっと先月出来たばかり。

監督「もうとにかく気持ちからいかないと何にもならないと思いますので、とにかく全力疾走、腹から声を出す」

南風原野球部は今、一からチームの建て直しを図っているのです。しかし、そんなチームでも、一番の自慢である打撃では南風原のイチローことトップバッターの宜名真のほか、2年生の3番與座、パワーでは負けない4番の平井、キャプテンで信頼も厚い山城興大と3人の元気なクリーンナップを抱えています。そして、投手陣では、コントロールも安定してきた2年生の平井、1年生の大田、長嶺のトリオで乗り切ります。練習中、グラウンドで人一倍大きな声を出す選手たちがいました。

大蔵「一ヶ月ちょっとしか会ってないんですけど、もっと早く会ってみたかったなあと」

監督もそう語るのは、山城辰三と山城興大。2人だけの3年生です。彼らが入部した当時は、同級生の部員だけでも10人はいました。

山城辰三選手「毎年、入ってもやめていくんですよ。最後らへんに。そこが他のチームと違うところです。」

大蔵監督が来てからの2ヶ月間で、チームは大きく変わったと言います。

山城辰三選手「服装もダラダラしていたんですよ。声とかもあまり出ていなかったです。それが変わりました。」興大君のことはどう思っている?「いいライバルだと思っています。」「一緒にがんばっていこうと思って、一緒にやってきました。(彼がやめないから自分もやめない?)はい、大きいです。」

どんなに部員が減っていっても、チームには常に2人がいました。

山城興大選手「野球が楽しいから、ずっとやっていきたいなと思って。」

山城辰三選手「この2人は絶対やめないとこうとがんばってきました。」

監督「2年生も1年生も、3年生に最後校歌をプレゼントしたいという思いで一生懸命練習しているので3年生が引っ張っているチームではありますね」

続けていくことの難しさと、大切さ。2人の3年生の想いはこの夏、小さなチームを大きく変えようとしています。

絶対勝つぞ!!!