在日アメリカ軍再編の最終報告が昨夜発表され、普天間基地の名護市辺野古沿岸部への移設と海兵隊員8000人の削減、また那覇軍港など具体的な基地の返還などが盛り込まれています。
アメリカ軍再編の最終報告は日本時間の昨夜、日米外務・防衛担当閣僚協議2プラス2の後発表されました。
額賀長官「本日の合意は日米関係が新しい段階に入ったことを世界にメッセージを投げかけることと思っております」
ラムズフェルド国防長官「本日の合意は重要だが、日米同盟の目的に到達するためにはこれから多くの作業がある」
最終報告では普天間基地の移設について、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部に長さ1800メートルの2本の滑走路を作ることが明記されました。
嘉手納基地より南にあるアメリカ軍施設で全面返還される基地として、普天間基地、キャンプ桑江、牧港補給地区、那覇軍港、北谷町にある陸軍貯油施設が、さらに一部返還される基地としてキャンプ瑞慶覧が記されています。
また、海兵隊員8000人とその家族9000人あわせて1万7000人のグアムへの移転も盛り込まれ、そのための費用の6割およそ7100億円は日本側が負担することになります。
グアムへの移転と辺野古沿岸部の新しい基地は、今から8年後の2014年の完成を目指しています。しかし、日米両政府は『普天間基地の辺野古移設が進まなければ他の施設の返還も進まない』と全体をセットにした再編計画を強調しています。
稲嶺知事「従来の県のスタンスは大事にしたい」
Q 今、明確に言えない理由は?
稲嶺知事「正式な話があって、そのあとに県としての考え方をはっきり出したい」
普天間基地を抱える宜野湾市の伊波市長は次のように述べました。
伊波市長「日常的に宜野湾市民が被っている激しい騒音や墜落の危険性除去について何一つ触れることなく、返還時期も明示されていないことは、宜野湾市民が被っている日常的な危険性を放置していこうとするものであり断じて容認できない」
今回の再編計画で訓練や施設の受け入れ先となっている自治体では反対を表明していて、再編が実現するかどうかは不透明です。